モーツァルトとクラリネットと言えば、既に紹介した、K581とK622であることは誰も否定しがたい事実だろうが、第52弾は、モーツァルトが初めて、クリネットを用いた作品「ディヴェルトメント 第1番 変ホ長調 K.113」を紹介したい。
たぶんイタリア旅行(ミラノのマイヤー邸にて)で初めてクラリネットに触れ、すぐさま作品を作りたかったのだろう。<ザルツブルクのオーケストラには、少なくとも1777年までは、クラリネット奏者がいなかったようだ。)クラリネットは、モーツァルトが生涯愛した楽器だ。この曲は、15歳のときの作品で、その後、第2稿としてオーボエ、イングリッシュホルン、ファゴットを追加している。特徴としては管と弦の交互の掛け合いだろうか。特に好きなのは、第3楽章のTrioだ。このトリオ部はト短調で極めて印象的だ。これに呼応して第四楽章の展開部にもハ短調のフレーズが少し出てくるのでおもしろい。
最後に、変ホ長調は、結構お気に入りの曲が多く、名曲が多いことを付け加えておこう。ピアノ協奏曲第9番や22番、ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲、「魔笛」、交響曲39番、弦楽三重奏のためのディヴェルティメント などがそれだ。
それではお聴きください。k.113(クリック)
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