シューマン ピアノ協奏曲イ短調OP.54,カッチェン;ケルテス<イスラエル・フィル><1962年録音>にて聴く。奇しくも40代前半で命を落とした2人の演奏。冒頭のカッチェンの決然さに応えるケルテス。続く第一主題では、さほど甘くないオーボエの主題を受けるカッチェンのピアノが、ロマンの香気とメランコリーの息吹を吹き込む。この第一主題はダーヴィト同盟員としてのクララの名前である「キアリーナ Chiarina」の綴りを音名変換(CーHーAーA)で有名だ。カデンツァのカッチェのピアノは、重ねられた和音の豊かな音色を余すことなく表現し、トリルを伴った繊細で儚い響きもお茶の子さいさい。緩徐楽章では、イスラエル・フィルの極上の弦楽群(チェロ)を堪能できる他、伴奏に廻ったカッチェンの優しい響きを相伴に預かる事ができる。終楽章、カッチェンの軽やかな指の鍵盤の行き来が見えるようだ。煌めくようなピアノの旋律、満を持してのオーケストラの絡み合い。激しさの中でも透明感を失わないカッチェンの珠玉の一枚です。
2024年3月10日日曜日
2024年2月24日土曜日
グリーク ピアノ協奏曲_アンダ
グリーク「ピアノ協奏曲イ短調 Op.16」ゲザ・アンダ(p)クーベリック;ベルリンフィルハーモニー(1963年録音)で聴く。
2024年2月18日日曜日
シューベルト 交響曲第5番_サヴァリッシュ
シューベルト 交響曲第5番変ロ長調 D.485、サヴァリッシュ;ドレスデン・シュターツカペルレ(1967年録音)。
2024年2月10日土曜日
マーラー 交響曲第2番「復活」_小澤征爾
https://www.youtube.com/watch?v=rLt9tyCH4t4
2024年2月9日金曜日
マーラー 交響曲第6番「悲劇的」_ラトル
マーラー 交響曲第6番「悲劇的」、若きラトルとベルリン・フィルの初共演(1987年ライブ)にて聴く。2002年にシェフに就任する15年前の貴重な一枚。2.3楽章は、アンダンテ・スケルツォの順番。2018年、ベルリン・フィル退任ラスト・コンサートもこの6番、順番はアンダンテ・スケルツォでしたね。
2024年2月3日土曜日
サン=サーンス 交響曲第3番「オルガン付き」_オーマンディ
本日カミさんは、実家に帰省。一人で大音響で聴きたい曲がある。サン=サーンス:交響曲第3番ハ短調 op.78「オルガン付き」、オーマンディ、フィラデルフィア管弦楽団、(Or)エドワード・パワー・ビッグス<1962年:録音>。オーマンディの18番とも言うべきこの曲の2度めで、当時、人気を博していたエドワード・パワー・ビッグスをオルガニストに招いての録音。グレゴリオ聖歌「ディエス・イレ」を循環主題にしたこの曲のドラマチックさと、主題が変わっても裏で細かい音型を刻みながら動き続ける部分が妙に心を揺さぶられる。第1楽章後半で静かなオルガンの響きに導かれ登場する弦楽群の調べの美しさも捨てがたい。第2楽章、フィラデルフィアサウンドの真骨頂。地柄強い弦楽群、跳ね回る木管群、そしてサン=サーンスならではの、ピアノのIN。美しい弦楽器の調べが静かにながれ、低弦群がおさめるといよいよ後半部、劇的なオルガンの響き、水面のきらめきのような4手のピアノの循環主題。ハリのある金管群。緊張感のあるフーガと牧歌的な木管群の主題が交互に現れながら、その中を循環主題が壮大なコラールのように奏でられていく。フィラデルフィア管は、全く弛緩せず壮麗さを保つ。はい、名盤です。
2024年1月28日日曜日
ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」_モントゥー
ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」、モントゥー;ウィーンフィル<1957年録音>を聴く。
2024年1月20日土曜日
モーツァルト レクイエム_イッセルシュテット
モーツァルト「レクイエム」、イッセルシュテット;北西ドイツ放送交響楽団・合唱団(1952年録音:THARA)を聴く。
2024年1月19日金曜日
シューマン 交響曲第3番「ライン」_コンヴィチュニー
有給休暇につき、シューマン 交響曲第3番 変ホ長調 Op.97「ライン」,コンヴィチュニー:LGO<1960年録音>にて聴いてます。
2024年1月3日水曜日
ブラームス 交響曲第1番_ボールト
2024年、毎年恒例ブラームス 交響曲第1番での聴き始め。今年の選択は、エイドリアン・ボールト;ロンドンフィルハーモニー管弦楽団(1972年録音)。
ボールトの音楽性に惚れたメニューインがコンサートマスターとして参加。もちろん第2楽章のソロも担当している。
重厚感あるただただ正確なアーティキュレーションで響く冒頭主題が素晴らしい。提示部をリピートしている珍しい録音でもある。あくまでインテンポで進む無骨なブラームスが光る。