ショパン ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11、(P)ジーナ・バッカウアー(C)ドラティ+ロンドン交響楽団【1963年録音】にて聴く。
ドラティの管弦楽提示部は、ドライに入ったかに見せ緩急のコントラストで弦楽群に謳わせるところはしっとりと変化に富んだもの。バッカウアーは、硬質な音で突入し、第1主題も男前、繰り返しからはリリカルに変化。第2主題も硬めにキッチリと弾いてゆく。オーケストラもバッカウアーに合わせドラティが持ち前の男気を発揮。展開部出だしはバッカウアーは思いのほかピアノスティックックだ。
第2楽章、硬質ながら優しさを秘めた音色、ショパンゆえの極上のリリシズムを堪能できる。
終楽章、厚味のあるドラティのシンフォニックな序章の後、バッカウアーの弾むようなピアノ。イ長調のユニゾンのメロディー を奏でる息抜きの箇所も粋で艶やか。中間部以降ももたれることなく安心して聴いていられる。終結部、華やかなユニゾンの後のドラティの決然さもいかしてます。
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