2020年12月12日土曜日

モーツアルト 交響曲第41番「ジュピター」_ボールト

 エイドリアン・ボールトといえば、ちょっとしたクラシック好きならホルスト「惑星」ね。という答えが返ってきそうだが、ボールトには、貴重な隠れ名盤「モーツァルト 交響曲第41番ハ長調k.551」がある。奇しくも「ジュピター」と惑星名がついているが、こちらはローマの全能の神「ユピテール」のこと。ということで、ボールト、ロンドンフィル(1974年録音)を聴こう。

すべての繰り返しを行い、対向配置により小気味よく鳴り渡る弦。ウィリアム・ベネットのフルートの柔らかさ。祝祭的なティンパニの響き。少し早めのテンポからくる躍動感。一楽器として変に飛び出してこない。揺るぎないアンサンブル。自在なテンポの揺れも心地よい。壮大かつ雄渾な音楽づくり。ボールトの男前さが生かされた演奏だ。


0 件のコメント:

コメントを投稿