2008年10月12日日曜日

零落の中のやすらぎ ~ モーツァルトを語る 第59弾

第59弾は、「アダージョ ロ短調 K.540」。
深い悲しみが世界を蔽う。真っ暗な暗闇に落ちていきそうなメロディー。ロ短調による単独の作品は唯一無二のものらしい。しかし少しだけ安らぎを求めるメロディーが流れる。
アインシュタインは 「モーツァルトがかつて作曲したもののうちで最も完璧で、感覚的で、最も慰めのないものの一つである。」と表現している。 

未曾有の金融危機にある今日だから選んだわけではない。

 菜根譚はいう。 「衰颯の景象は、即ち盛満の中に在り、発生の機緘は即ち零落の内に在り。」 百忍を堅くして以て成るを図るべしか。

Mozart - アダージョ ロ短調 K.540(内田光子).mp3

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