今晩の一枚。ブラームス 交響曲第2番を無性に聴きたい。
「ブラームスがお好き」となって早15年。交響曲全集は、30セットになろうとしているばかりでなく、バラも含めると大変な数となっているが、理想的な2番は数少ない。
カイルベルト:ベルリンフィルハーモニー(1962年録音)。
何といってもK帝王時代にはいっていながら、初期ゆえにまだその色に染まっておらず、昔ながらの力強く野太い燻銀の音色。これぞベルリンフィルを聴かせてくれる。
しかし、ただ無骨さだけではないのだ。
第2楽章は、弦楽の響きの美しさと深さ、テンポの揺らぎ、孤高のホルン、柔らかく詠嘆的な木管群。最上級の素晴らしさ。
第4楽章は、急がず騒がず堂々とした重い質感をもち、それでいてオーケストラは鳴りわたる。さらにレガートはあくまで優しく美しく、大事に音をつないでいく。理想的なコーダのテンポ(私的)。
これは、はずせない隠れた名盤の1枚であり宝物である。
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