ケルテス、ロンドン交響楽団(1965年録音) ブルックナー4番 ホ長調 WAB.104『ロマンティック』を聴く。ケルテスのブルックナーはお目にかかったことがなかったので5年位前に中古で買ったCDだ。 他にあるんだろうか??
第1楽章、少し強めの原始霧の奥からバリー・タックウェルのホルン。森の奥から聴こえてくるようだ。そして徐々に近づいてくる。コラールは華々しい。金管楽群はとても筋肉質だ。その分、メロディアスなところを弦楽群はよく謳う。トゥッティの唐突さにハッとするがこれは録音のためか。
第2楽章、ヴァイオリンとヴィオラに導かれチェロの主題。ここが妙に好きだ。情感あふれるヴィオラの感情のこもった副主題もいい。
第3楽章、ご存じホルンの重奏で始まる生命感溢れる主部。ケルテスは、オケを豪快に鳴らして一気に突き進む。トリオも少し早いテンポのようだ。この楽章、ケルテスの真骨頂か。
第4楽章、やはりテンポは速め。金管楽群は、相変わらず豪快だ。第二主題も爽やかに謳う。コーダも情緒的で魅力あふれる鳴りっぷりというほかはない。「ブルックナー的な」という言葉は、素人にはよくわからないが、もしこの演奏がそうでないとしても新鮮な息吹を感じる演奏だと感じた。
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