ベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61」を聴く。、ミラ・ゲオルギエヴァ;ロッセン・ミラノフ(指揮)新ソフィア交響楽団【1999年、ブルガリア・ソフィア国民文化会館ライブ】。ミラ・ゲオルギエヴァはブルガリアのソフィア生まれ。わずか10歳で旧チェコスロヴァキアのコチアン国際コンクール、12歳でイタリア・ボローニャのモーツァルト・コンクールに優勝した「ブルガリアの妖精」。ちなみに現在は43歳(写真は20代)。日本にも何度も来日しているので馴染みの方もいるかと。ほとんど無名の指揮者と楽団であり、彼女もさほど有名ではない。しかし何故かこの白熱のライブだけは「通」の間では評価が高く有名なのだ。とにかく艶のある美音のベートーヴェンを聴きたいなら彼女はうってつけだ。現在には、西南ドイツ放送交響楽団のコンサート・ミストレスをしていたりするのも興味深い。
特に第二楽章の変奏曲は、素晴らしい。ベートヴェンの中でも群を抜いて「穏やか・安らぎ」の主題を弱音の弦楽群が奏でると、ゲオルギエヴァの美音がホルンとクラリネットとそして続いてファゴットの周りを艶やかに動き回る。そして中間部以降の音色も息を飲むほど美しい。
終楽章の切れ味も抜群だ。この楽章は、やや感傷的な第2副主題のところが好み。最近お気に入りのライブである。
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