2021年11月6日土曜日

モーツァルト レクイエム_ムーティ

 大学時代の旧友H氏のfacebookでのベルディ「レクイエム」ムティ、バイエルン放送響の投稿につられ、ムーティには、その実力が突き抜けてしまったモツレクの名演があるやん!ということで、モーツァルト「レクイエム ニ短調 K.626」【1987年録音】を聴く。 80年代は、サビーネ・マイヤー事件(1982)を機に険悪・修復不可能となったカラヤンへのベルリンフィルの腹いせで、アバドが1990年に後任となるまでの期間、候補と言われた指揮者たちとの演奏で実に超名演が多い。その中でもムーティ「モツレク」は、エリクソンが合唱指揮をとる「スウェーデン放送合唱団&「ストックホルム室内合唱団」という現代最高の合唱団をすえ、ソリスト陣は、ソプラノが「フィガロ」バルバリーナ役でムーティ、ウィンフィルと競演した透明感溢れるパトリシア・パーチェ、メゾ・ソプラノとバスは、ワグナー歌手としてのし上がるヴァルトラウト・マイヤー、ジェームス・モリス、テノールが高らかな歌声のオペラ歌手フランク・ロパードと一級品を揃え、重厚なベルリンフィルの弦楽群のもと厳粛でいて「美しい」響きの超名演を繰りひろげている。ムーティはこれ以降「モツレク」を録音しなかったのはうなずける。勿論、おまけの「アヴェ・ヴェルム・コルプス k.618」の世界最高演奏も忘れてはならない。



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