2026年10月29日木曜日

ブラームス 交響曲第1番_ホレンシュタイン

ブラームス 交響曲第1番ハ短調Op.68,ホーレンシュタイン;ロンドン交響楽団(1962年録音:ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール)にて聴く。最近は年初めにしか聴かないブラ1だが、各地の山々の初冠雪の便りを耳にし何故か聴きたくなる。知らんけど。

第1楽章:ややゆったりと足取りの冒頭のティンパニと低弦による重い脈動。主部の低弦の推進力、そして弦と管楽器が重なったときの響きの厚さ。ホーレンシュタインは、主題を急いで進めず、音楽の内部にある緊張を積み上げていく。キメの部分ではティンパニの強打が活かされ、遅めのテンポを一貫させながらも弛緩することなく進んでいく。

第2楽章:弦楽群と木管が柔らかく歌う。しかし低音には前楽章の緊張を思わせる気配が残り、穏やかな旋律の背後に陰影が潜んでいる。そしてヴァイオリンの独奏とホルンの対話、エーリヒ・グリューンベルクとバリー・タックウェルの聴きどころ。旋律を過度に甘くせず、息の長い歌を表現。

第3楽章:スケルツォのような激しい運動性ではなく、穏やかな歩みと優雅さが特徴だ。クラリネットをはじめとする木管の旋律が、弦楽器の柔らかな響きに支えられる。木管の色彩やアレクサンダー・マレーのフルートの美しい仕事がこの録音の魅力だ。

第4楽章:冒頭では、再び暗い緊張が立ち上がります。低弦やティンパニが空気を引き締め、そこからホルンの呼びかけ、さらに弦楽器の美しい旋律へと・・・バリー・タックウェルのホルンは、朗々、アレクサンダー・マレーのフルートは、凛としている。

ホーレンシュタインは、ティンパニーの打鍵と金管群の迫力は忘れていないが、終楽章を音量だけで押し切らず、旋律の歌心を保ちながら高揚へ導く。これが、この録音を単なる重量級のブラームスに終わらせない良さだろう。隠れ名盤の1つとしたい。



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