2016年7月23日土曜日

クリップスのチャイコフスキー NO.5

今日の一枚。
チャイコフスキー 交響曲第5番 ホ短調 Op.64 
ヨーゼフ・クリップス:ウィーンフィルハーモニー管弦楽団。
(1958年録音)
まずは、このジャケットがお洒落で好きです。
当盤には、ロシア的な匂いは微塵もありませんが、オーケストラが非常に綺羅びらかでお気に入りの一枚です。
ウィーンフィルの弦の美しさとホルンの響きを十分に堪能できるところがいいです。
ピチカートに現れる豊かな表情や少しのポルタメントなどウィーンフィルらしさが随所に登場します。
特に第2楽章がいいですネ。
ホルンソロの素朴な音。チェロのまろやかな歌いっぷり。「運命動機」のトロンボーンの割れっぷり。剛と柔の変化。楽しいですネ。
第3楽章のワルツは、まさにウィンナワルツ。弦楽群と木管群との連携も見事。これがお洒落とか粋というやつかな。
フィナーレは、ワザとらしい煽りもなく、雄渾な響きと歌を重視した演奏といえよう。トランペットもホルンの決して高圧的でなく流麗な推進力の中を滔々と燃え上がります。
こんな5番もあっていい。いや、やはり知る人ぞ知る名盤なのだろう。


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