毎年恒例、年始の一曲、ブラームス 交響曲第1番ハ短調OP.68。今年の選択はベイヌム:アムステルダム・コンセルトヘボウ管(1958年録音)。1楽章、意外と早めのテンポで熱さを感じる中、コンセルトヘボウ管の独特の木管群のふくよかさがたまらない。アンダンテの弦楽群の美しさ、ヤン・ダーメンのヴァイオリンソロの巧さ、木霊するホルンの妙、最高です。終楽章、ホルン、フルートの朗々たるソロ。チェロの「喜びの歌」は、早めのテンポでも美しい。終結部に向けて、とにかくいやらしのない清廉としたオーケストラは、余裕たっぷりに風格の中を進んでいく。無理くり押し切ろうとする若さを感じさせない大人のブラームス。翌年59歳で逝去するが、あと10年は録音を残して欲しかった名指揮者ベイヌムでした。
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