今朝の1曲。
マーラー 交響曲第3番 ハインツ・レグナー:ベルリン放送交響楽団、ラトヴィガ・ラッペ(アルト)<1983年、ベルリン・キリスト教会:録音>
レグナーは、「ブルックナー」でしょう という方が多いかと思いますが、このマーラーの3番は秀逸です。
速めのテンポの中に深い響きを持たせた演奏。
第1楽章の中間部に見せる素朴で明るい響き、余分な粘着性も角ばった所もなく淡々と流れるが、それでいて管楽群は極めて個性的で野性的だ。ベルリン放送交響楽団とは、旧東ドイツのオーケストラであり、弦楽群はときおり重厚さを持ち合わせ「ドレスデン・・」を思わせる。
大好きな3楽章は、躍動的で極めて軽快。ポストホルンを吹いているのは、ギュトラー(トランペッター)らしいので弱音器対応であろう。さすがに流麗だ。終結部 変ホ短調の和音からの爆発もスムーズ。
4楽章、ラッペの深みのある歌声も曲想を神秘的に変化させるのに有効的で、素晴らしいです。
終楽章(6)、時間をみると21分57秒といささか速めであるが、演奏ではそれを感じさせない。弦楽群の優しい響きが滑らかに体に浸みわたります。ホルンの響きも実に素晴らしい。
決して淡白なわけではなく、緩急・強弱とも自在で歌心のある演奏は目を見張るものがある。これは貴重な一枚です。
0 件のコメント:
コメントを投稿