モーツァルト 遡って弦楽四重奏曲を聴いていこう。その⑦
弦楽四重奏曲 第17番 変ロ長調 K.458《狩》、グァルネリ弦楽四重奏団(1971-75年ハイドンセットより)を聴こう。<狩>の愛称は、楽譜にある冒頭のファースト・セカンドヴァイオリンの主題が狩猟の際に使われる角笛の響きを連想させることからそう呼ばれるようになった。ゆえに表題的な意味合いも何もない。第2楽章の優雅なメヌエットと対照的なトリオがお気に入り。モーツァルトらしい上品で洗練されたメロディが、4つの楽器の間で受け渡されていく。グァルネリは、その「間」や「呼吸」を大切にしている。トリオでは、第1だけでなく他も美しい旋律を担当しアンサンブルの密度は増してゆく。3楽章、アダージョは、ハイドン・セット全体の中でも特に美しい緩徐楽章だ。変ロ長調から変ホ長調へ移行し、第1は、時に切なく憂いをもち、他は優しく包み込むように和声を支える。第4楽章の軽快さは、ハイドンさながらか。グァルネリ弦楽四重奏団の温かみのあるアンサンブルとしなやかさは、この17番にお似合いだ。

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