2007年4月7日土曜日

奇跡の始まり~モーツァルトを語る 第17弾

20060514_75013 第9弾で、14歳の時の作品 弦楽四重奏曲「ローディー」を、第13弾で10歳の時の作品「教会ソナタ」を紹介したが、第17弾は、もっと前、8歳の時の作品「クラーヴァイアとヴァイオリンのためのソナタ」だ。K6~K9、K10~K15まで10曲ある。
今日は後半6曲について語る。
1764年の秋にロンドンで作曲され、翌年1765年1月18日の日付で英国王妃シャーロットへの献辞を添えて「作品III」として出版された。新全集ではチェロを含めた三重奏曲として分類されている。アインシュタインは、「この6曲がショーベルトやクリスチャン・バッハの影響を受けているものの、一曲ごとにますますモーツァルト自身を示している。モーツァルトは彼の仮のモデルをスプリングボードとして利用する。彼はいっそう高く飛び、いっそう遠くへ達する」と書いている。
これらは、最近ではフルートとともに演奏されることが多い。正しくはK6~K9を「ヴァイオリン声部付クラヴサン・ソナタ」K10~K15を「ヴァイオリンまたはフルート声部付、チェロ助奏自由のクラヴサン・ソナタ」という。クラブサンとは、フランス語「CLAVECIN」で、英語で言うハープシコード、イタリア語でチェンバロのことだ。
音は、K13の第2をお届けします。K14のカリヨン風も面白いし、K15のすでに円熟か?と思わせるメロディーも捨てがたいのですが、やはり8歳にして、心の底から語りかける哀愁のメロディーに惹かれたというこで、此の曲を選びました。

それでは、グリュミオーのヴァイオリンで聴いてください。mozart_k.13 - 2 (クリック)

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