2016年9月25日日曜日

モーツァルト 途中楽章の短調 その24(LAST)

今年の初めに、Facebookグループ「クラシックを聴こう!」にて、とある方から
「モホツアルトはたんちやふ(短調)がよひよね。」楽章別の短調のモーツアルトをご推薦ください!
「1楽章(主調)が長調だけど、2楽章や3楽章が短調のものがいいです。」
というコメントが寄せられ、モーツァルティアンの血が騒いだ。
その時に、一気にコメントを入れたが、Facebookはコメントがどんどん流れるので、ブログで書き留めておくことにした。
その24
欠落しているかもしれませんが、もうありません。これだけです。
でも最後に、楽章ではないのですが、せっかくなので紹介しておきたい箇所があるので、お付き合いください。それは、「クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581」のなかにあります。
第3楽章 メニヌエット これは「イ長調」ですが、これには2つのトリオがあります。その中で1つ目のトリオが「イ短調」なのです。短いですが、モーツァルトに魅了された箇所でもあります。そして、クラリネットは演奏されず、弦楽四重奏となっています。
ちょっと泣けてきます。お聴きください。
第3楽章全体の演奏です。第1トリオは、1分25秒あたりかです。是非、最初からお聴きください。

さて、これにて今シリーズは終了です。見逃しているものがありましたら、また後日寄稿したいと思います。

2016年9月24日土曜日

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲_シェリング:イッセルシュテット+LSO

今朝の一曲。ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 OP.61。
シェリング:イッセルシュテット:ロンドン交響楽団(1965年録音)。比類なき美音と格調の高さに思わず惚れ込んだ演奏です。私の中でのベスト。ヴァイオリン協奏曲といえば、実はチャイコフスキーやメンデルスゾーンの方が圧倒的に人気が高く、誰しも聴く回数も多いはず。若かりし頃、かくいうミーハーな私も然りでした。この演奏に出逢うまでは。カデンツァは、第1楽章がヨアヒム、第3楽章はフレッシュ。フレッシュ・カーロイは、ハンガリー出身で、シェリング始めヌヴー、ギトリスは門弟です。(後の、ハイティンク:RCOでは、どちらもヨアヒム、最初の録音は、師事していたティーボー:パリ音楽院管でティボーのもの)このあたりも律儀そうなシェリングの性格が出ているかも。
さて、イッセルシュテットによるオーケストラは、ドイツのオケと思わせる重厚さで、出過ぎず下がり過ぎす、非常に調和がとれており、流石です。カデンツァもさることながら、第2楽章の「優しさ」「祈り」が一音一音から溢れ出てきており、溜息ものです。

2016年9月22日木曜日

ブラームス 二重協奏曲_シュナイダーハン・シュタルケル

今日の一枚。この前の休みに久しぶりにシュナイダーハンを聴いたので、、これも聴きたくなった。「ブラームス ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 Op.102」フリッチャイ:ベルリン放送交響楽団+シュナイダーハン+シュタルケル(1961年録音)
こちらは、シュナイダーハンの美しい音色とシュタルケルの引き締まった音色を楽しみめる。両者が寄り添いまたぶつかり合うのを、フリッチャイが見事に統率した名演。えてして、この曲はそのエネルギーのあまり、聴いていて疲れてしまう演奏があったり、逆に綺麗にまとまってしまう演奏があるが、当盤は、味わい深く何度聴いても飽きが来ない。


2016年9月19日月曜日

シュナイダーハンのブラームス ヴァイオリンソナタ集

週前半はずっと雨が続きそうで嫌ですね。
そんな中、今朝の一枚は、「ブラームス ヴァイオリン・ソナタ全集」。シュナイダーハン:ゼーマン(1957&1960年録音)で。
シュナイダーハンは、テンポを少し早くし始め、抑揚を抑え始めた頃、甘美から耽美への変貌期の演奏。豊かな音色が魅力的で、それでいて男性的なブラームス。ウィーン派の代表でありながら、どこかドイツ的な響きがいい。ゼーマンの重厚なピアノも極めてシュナイダーハンのヴァイオリンを惹きたてます。3番が特にいいです。



モーツァルト 途中楽章の短調 その23

今年の初めに、Facebookグループ「クラシックを聴こう!」にて、とある方から
「モホツアルトはたんちやふ(短調)がよひよね。」楽章別の短調のモーツアルトをご推薦ください!
「1楽章(主調)が長調だけど、2楽章や3楽章が短調のものがいいです。」
というコメントが寄せられ、モーツァルティアンの血が騒いだ。
その時に、一気にコメントを入れたが、Facebookはコメントがどんどん流れるので、ブログで書き留めておくことにした。
その23
弦楽四重奏曲最後の6曲目は、ウィーン四重奏曲の4番目「弦楽四重奏曲第11番 変ホ長調 K.171」の第3楽章 Andante が「ハ短調」です。この曲だけ唯一第3楽章で短調が使われています。
11番は、第1楽章にAdagioを置いている点でも革新的である。これは、ハイドンセットの「19番:不協和音」とこの11番の2曲のみ。
そして、この第3楽章のまるで心の襞が抉られるような悲しみのメロディが繰り広げられると、人は孤独なのだと思い知らされるであろう。


モーツァルト 途中楽章の短調 その22

今年の初めに、Facebookグループ「クラシックを聴こう!」にて、とある方から
「モホツアルトはたんちやふ(短調)がよひよね。」楽章別の短調のモーツアルトをご推薦ください!
「1楽章(主調)が長調だけど、2楽章や3楽章が短調のものがいいです。」
というコメントが寄せられ、モーツァルティアンの血が騒いだ。
その時に、一気にコメントを入れたが、Facebookはコメントがどんどん流れるので、ブログで書き留めておくことにした。
その22
弦楽四重奏曲残りの2曲は、「ウィーン四重奏曲」の中にあります。
5つ目は、「弦楽四重奏曲第8番 へ長調 K.168」の第二楽章。こちらが、「ヘ短調」です。
どこまでも、付きまとってきそうな
何とも言えぬ暗さを秘めたメロディは、この若者のどこから出てくるのであろうか。

2016年9月17日土曜日

モーツァルト 途中楽章の短調 その21

今年の初めに、Facebookグループ「クラシックを聴こう!」にて、とある方から
「モホツアルトはたんちやふ(短調)がよひよね。」楽章別の短調のモーツアルトをご推薦ください!
「1楽章(主調)が長調だけど、2楽章や3楽章が短調のものがいいです。」
というコメントが寄せられ、モーツァルティアンの血が騒いだ。
その時に、一気にコメントを入れたが、Facebookはコメントがどんどん流れるので、ブログで書き留めておくことにした。
その21
弦楽四重奏曲の4曲目は、「弦楽四重奏曲第6番 変ロ長調 K.159」の第二楽章です。「ト短調」です。
ミラノ四重奏曲の中で、この曲だけが第1楽章にAndanteを置き、「緩-急-急」のテンポとなっている。
すなわち、第1番「ローディ」の形式。その他の5曲は、「急-緩-急」の典型的なイタリアの3楽章形式となっている。
この2楽章は、まさにモーツァルトの疾走する「ト短調」の始まりの曲かもしれない。

さて、このミラノ四重奏曲(6曲)、実は調性がニ長調(2)、ト長調(3)、ハ長調(4)、へ長調(5)、変ロ長調(6)、変ホ長調(7)と5度づつ下げて作曲されているので、とりあえず記載しておく。その意味はわからない。

2016年9月16日金曜日

クリップスのモーツァルト交響曲集

今夜は3連休前の金曜日。「ひとりアマデウス祭り」じゃぁ。
祭りにふさわしいのは、クリップス:コンセルトヘボウ管弦楽団
(1972-74録音)の交響曲集。
この交響曲集は、モーツァルトが序章のみを書いた37番を除く、21番から41番までを網羅。モーツァルティアンには、欠かせない「格別」にして「別格」の名盤。


2016年9月11日日曜日

モーツァルト 途中楽章の短調 その20

今年の初めに、Facebookグループ「クラシックを聴こう!」にて、とある方から
「モホツアルトはたんちやふ(短調)がよひよね。」楽章別の短調のモーツアルトをご推薦ください!
「1楽章(主調)が長調だけど、2楽章や3楽章が短調のものがいいです。」
というコメントが寄せられ、モーツァルティアンの血が騒いだ。
その時に、一気にコメントを入れたが、Facebookはコメントがどんどん流れるので、ブログで書き留めておくことにした。
その20
弦楽四重奏曲の3曲目は、「弦楽四重奏曲第5番 ヘ長調 K.158」の第二楽章です。「イ短調」です。
シチリアーノ風のメロディは、どこか切迫感を感じさせる。

2016年9月10日土曜日

ウィンナ・ワルツ・コンサート_ケンペ:SKD

本日は、蚊の大群と闘いながら、庭の雑草取り。大量に刺されてしまいました。おっさんの血が何故そんなに欲しいのだ。というわけで「リラックスタイム」!!ケンペ:ドレスデン・シュターツカペレによる「ガラ・コンサート~ウィンナーワルツ・コンサート」(1972-73年録音)。ケンペお得意の「金と銀」もありますよ。ケンペの多彩な表現力がよくにじみ出ている一枚かと思われます。ドレスデン黄金期の録音でもあり、美しき響きは重厚でドイツ的ではあるが、それでいて野暮ったさもなく、颯爽としている。思わず聞き入ってしまう名盤です。

2016年9月9日金曜日

ブラームス 交響曲第2番_カイルベルト

今晩の一枚。ブラームス 交響曲第2番を無性に聴きたい。
「ブラームスがお好き」となって早15年。交響曲全集は、30セットになろうとしているばかりでなく、バラも含めると大変な数となっているが、理想的な2番は数少ない。
カイルベルト:ベルリンフィルハーモニー(1962年録音)。
何といってもK帝王時代にはいっていながら、初期ゆえにまだその色に染まっておらず、昔ながらの力強く野太い燻銀の音色。これぞベルリンフィルを聴かせてくれる。
しかし、ただ無骨さだけではないのだ。
第2楽章は、弦楽の響きの美しさと深さ、テンポの揺らぎ、孤高のホルン、柔らかく詠嘆的な木管群。最上級の素晴らしさ。
第4楽章は、急がず騒がず堂々とした重い質感をもち、それでいてオーケストラは鳴りわたる。さらにレガートはあくまで優しく美しく、大事に音をつないでいく。理想的なコーダのテンポ(私的)。
これは、はずせない隠れた名盤の1枚であり宝物である。


2016年9月6日火曜日

ベートーヴェン クロイツェル・ソナタ_シゲティ&バルトーク


ワシントン国会図書館クーリッジホールでのライブ(1940/4/13)。
シゲティとバルトークの演奏を聴く。
ベートーヴェンのクロイツェルやバルトーク自身の曲も演奏している。バルトークがファシズムを避けてヨーロッパからアメリカに亡命する直前の慌しい時期に訪米した際のリサイタルの記録だという。さすがに音質は古いが、十分にシゲティの潤いあるふくよかな音が聴ける。バルトークは、ルービンシュタインコンクールでバックハウスとピアノの腕を争ったとか。(1905年:バックハウスが1位、バルトークが2位)さすがの腕前です。祖国ハンガリーを渡米・亡命したBIGな2人の競演を暫し楽しむ。

2016年9月5日月曜日

モーツァルト 途中楽章の短調 その19

今年の初めに、Facebookグループ「クラシックを聴こう!」にて、とある方から
「モホツアルトはたんちやふ(短調)がよひよね。」楽章別の短調のモーツアルトをご推薦ください!
「1楽章(主調)が長調だけど、2楽章や3楽章が短調のものがいいです。」
というコメントが寄せられ、モーツァルティアンの血が騒いだ。
その時に、一気にコメントを入れたが、Facebookはコメントがどんどん流れるので、ブログで書き留めておくことにした。
その19
弦楽四重奏曲の2曲目は、「弦楽四重奏曲第4番 ハ長調 K.157」の第二楽章です。Andante「ハ短調」です。

16分音符の伴奏の上に哀歌とも言うべきメロディを第1ヴァイオリンが奏でていくカンティレーナ。
このメロディとホ長調へと変わる優し気なメロディの主題を繰り返しながら展開してゆき、再現部ではハ短調へ戻り静かに終わる。

2016年9月3日土曜日

ハイドン 太陽四重奏曲_ウルブリヒSQ


久しぶりにハイドン「太陽四重奏曲」を聴く。
ウルブリヒ弦楽四重奏団(ドレスデン:ルカ協会 1970年録音)
「太陽四重奏曲」とは、op.20-1 Hob.III:31~op.20-6 Hob.III:36の6曲を指す。(弦楽四重奏曲番号31番から36番)
6曲中、3曲(32番:Op.20-2,35番;Op.20-5,36番;Op.20-6)のフィナーレにフーガが使われている。このフーガが実に素晴らしいのだ。
さて演奏のウルブリヒSQ。素朴で渋い音色が堪らなくいい。
そしてリズミカルな音の処理が実に巧みである。隠れた名盤ではないだろうか。(少なくとも私には)
特にお気に入りは、35番 ヘ短調 Op.20-5である。
3楽章Adagioの美しさ、4楽章フーガの面白さ。5度下がって6度上がって7度下がるという跳躍の主題と、同音反復の主題の二つの主題を持つフーガであるが、ほらモーツァルトの「レクイエムのキリエ」のフーガが聴こえませんか・・・。おそらくモーツァルトの頭のどこかにこの旋律が残っていたのでしょう。。
Op.20-6のフーガも最高です!!一つは飛び跳ねるような主題、もう一つは下降音階主題と2つの主題をもち、何とも粋で美しい!!
ハイドン!「やはり弦楽四重奏曲の父です」なぁ。



2016年9月2日金曜日

ドイツ・レクイエム 14



月に1度は聴きたくなるブラームス「ドイツ・レクイエム」シリーズ。第14回目となります。
①クレンペラー②サバリッシュ③ヤルヴィ④ジュリーニ➄セル⑥コルボ⑦アーノンクール⑧ケーゲル⑨ロバート・ショウ⑩アクサンチュス⑪コッホ⑫ヘレヴェッヘ⑬シノーポリ
第14回は、「ドイツ・レクイエム」ファンお待ちかねの「クーベリック;バイエルン放送交響楽団&合唱団」(1978年Live録音)です。
三位一体(コーラス・ソリスト・オーケストラ)の名演。
低弦及びティンパニーの重量感がその敬虔さを支え、コーラスの美しさが祈りの深さを醸し出す。ソリスト2人のLIVEならではの高揚。(しかし安定感は失わず)
第一曲:厳かな低弦で始まるこの曲。中間部からはクーベリックは通常よりもたっぷりとしたテンポで歌わせます。そのオーケストラとコーラスの統率のとれた美しさにまずは感嘆。
第三曲:ヴォルフガング・ブレンデル(バリトン)の声は素晴らしい。こうした説得力のある厚みのある声が好きだ。
そして後半の壮麗なフーガは出だしから息をのむ。実にシンフォニックな構築。
第五曲:エディト・マティス(ソプラノ)の歌声は、愛情たっぷりの響きをもつ。ブラームスのもつ内面の柔らかさ・優しさが滔々と浮かび上がってきます。
第六曲:バス独奏後の劇的な作りこみが大フーガへ向けて異常に盛り上がっていく。咆哮する金管群、蠢く弦楽群。賛歌は力強くそして壮麗に進行してゆく。そして輝かしいまでのフォルテシモ。
クーベリック盤。やはりはずせない一枚です。


2016年9月1日木曜日

モーツァルト 途中楽章の短調 その18

今年の初めに、Facebookグループ「クラシックを聴こう!」にて、とある方から
「モホツアルトはたんちやふ(短調)がよひよね。」楽章別の短調のモーツアルトをご推薦ください!
「1楽章(主調)が長調だけど、2楽章や3楽章が短調のものがいいです。」
というコメントが寄せられ、モーツァルティアンの血が騒いだ。
その時に、一気にコメントを入れたが、Facebookはコメントがどんどん流れるので、ブログで書き留めておくことにした。
その18
さて、弦楽四重奏曲に移るとしましょう。弦楽四重奏曲に中間楽章が「短調」の曲は、6曲あります。
まず、1曲目は「弦楽四重奏曲第3番 ト長調 k.156」です。
こちらの第2楽章 Adajioは、「ホ短調」です。

2番から7番は「ミラノ四重奏曲」と呼ばれ、1772年3回目のミラノ旅行中に書かれたもので、
3番はその2曲目である。このadagioは一度書き直されたものである。
この「ミラノ四重奏曲」には、中間楽章が「短調」というものが4曲あります。順番にご紹介していきます。