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2026年3月24日火曜日

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番_カーゾン

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番変ロ短調OP.23, サー・クリフォード・カーゾン(P)サー・ゲオルグ・ショルティ;ウィーンフィル<1958年録音>を聴く。カーゾンと言えば、私の中ではモーツァルト27番だが、今回は、この奇天烈な組み合わせによる、これまたチャイコフスキーというミスマッチな作品を・・・。

しかし、ともにサーの称号を持つ2人の競演+デッカ&カルショーの録音。予想通りの「静と動」の対比が独特のテンションを引き起こしている。カーゾンの打鍵のパーカッシブな質感がリアルに捉えられているだけでなく、弦楽群のシルキーな手触りや、木管楽器の芳醇な響きも失われていない。とても1950年代とは思えない録音。フルパワーのショルティの引張りにカーゾンもウィーンフィルもよく堪えたなという気もする。第2楽章、ニーダーマイヤーのフルートがいい!!カーゾンの端正なピアノに寄り添う、あの「古き良きウィーン」を感じさせるフルートの響きは、まさにニーダーマイヤー時代のウィーン・フィルならではのものか。中間部で聴かれるヴァイオリンの旋律は、ボスコフスキー特有の柔らかく、かつ気品のあるヴィブラートやねぇ。カーゾンの流れるような音の粒、よかとです。終楽章、高速パッセージを余裕ぶっこいてこなすカーゾンのクールさは、たまらんです。

何故か爽快さの残る異色の名盤です。



2026年3月3日火曜日

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番&4番_カサドシュ

 ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番&4番、カサドシュ(P)、ベイヌム(C)コンセルトヘボウ管弦楽団<1959年3月録音STEREO>を聴く。どうやらベイヌム逝去1が月前の演奏のようだ。

カサドシュのピアノは、あのモーツァルトで見せた珠のようなタッチで面白い。ベイヌムの描く透明度の高い音像、ヘボウ管の柔らかく繊細なサポート。貴重な1枚ですな。


2026年2月20日金曜日

モーツァルト ピアノ協奏曲第23番_ブニアティシヴィリ

 カティア・ブニアティシヴィリ 弾き振り! 『モーツァルト: ピアノ協奏曲第20番&第23番、ピアノ・ソナタ K.545』(アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ)。またまたH氏より音源を頂いた。

アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズといえば、映画「アマデウス」の音楽も担当していたイギリスの名門室内弦楽団(その時はネビル・マリナー指揮)だ。
23番adagioは、私がモーツァルトを好きになった理由の楽章だが、このadagioは、時代とともにテンポが変化しているので面白い。1940年以降のものしか聴いていないが、ユーディナは極めて遅く、1950年台以降はホロビッツが最も速く、ハスキル、アニーフィッシャー・ハイドシェク・内田光子・グルダもそこそこ速い。1900年台後半で最も遅いのはミケランジェリか若き日のポリーニだろうか。2000年台以降再びadaigioらしい遅さに変化しているのか?知らんけど。ブニアティシヴィリは、きわめて遅い、グリモーの次くらいかもしれない。知らんけど。
カティア・ブニアティシヴィリのモーツァルトは、きわめて「ロマン派的」だ。スリリングでコントラストの強い演奏である。タッチも美しい。古典派のモーツァルトかと言えば・・・でも綺麗なので赦します。知らんけど。


2026年1月11日日曜日

ショパン ピアノ協奏曲第1番_ポリーニ

 ショパン ピアノ協奏曲第1番ホ短調OP.11 ポリーニ;クレツキ+フィルハーモニア管弦楽団(1960年録音)ポリーニ18歳、ショパンコンクール優勝直後の録音、を聴こうか。ちょうど生まれた年の録音であるのが郷愁を余計に誘うが、ど素人からしてもやはりポリーニは凄いなと思う。此れ聴いてからは、しばらくは他のものは聴かない時期がありました。



2025年12月26日金曜日

モーツアルト ピアノ協奏曲第23番_ポリーニ

モーツアルト ピアノ協奏曲第23番イ短調 K.488、ポリーニ(P)ベーム:ウィフィルハーモニー(1976年録音)にて聴く。
ポリーニ 34歳の時のベームとの競演だ。
さて、K.488は、オーボエを外してクラリネットを加えた編成なのが特徴だ。K.488がイ長調なのはうなづけよう。第1楽章、清涼な朝の風のようなメロディ。主題を繰り返すピアノが登場してもその爽やかさは失われない。しかしいつしかモーツァルトお得意の短調に支配され再現部まで続く。カデンツァはモーツァルトのもの。緩徐楽章は、あまりにも悲しい。ピアノのモノローグを受けたクラリネットの高音の悲痛な叫び!ここにモーツアルトの神髄を垣間見ることができよう。終楽章は、うって変わって明るく快活だ。軽快に踊るピアノ、ファゴットとクラリネットがしっかりと味付け。ではあの緩徐楽章のメロディは一体何だったのだろう。と誰もが感じるだろう。ポリーニのピアノは円やかな響きで、躍動感をわざと抑え込んだ演奏。この曲のイメージにはよく合う。ピアノの硬質な響きの場面では、管弦楽がふんわりと包み込むのも良き。やはりこの演奏は23番でお気に入りの1つである。



2025年12月12日金曜日

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番_ガブリエル・タッキーノ

 ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37、ガブリエル・タッキーノ(P)クリュイタンス;BPO<1965年録音>にて聴く。フランス人のタッキーノと同じくフランス語圏出身のクリュイタンス(実際はベルギー出身)、ベルリンフィルによる珍しい競演。インテンポの中、タッキーノの力強くも小気味よい鍵打が正統派の力量を示す。録音もEMIとは思えない鮮明さだ。ラルゴでのタッキーノは、慈愛に満ちており、終楽章は変に悲壮感を持たず、中庸のテンポにクリアで粒立ちの良いタッチ。実にエレガンスといえよう。全般を通し支えるBPOは豊かで深みのある響きを持ちタッキーノのピアノと程よく調和し良きかな。



2025年11月29日土曜日

ベートーベン ピアノ協奏曲第5番 _ジーナ・バッカウアー

 ベートーベン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 Op.73「皇帝」、スクロヴァチェフスキー指揮 (P)ジーナ・バッカウアー  ロンドン交響楽団 (1962年7月録音:マーキュリー)にて聴こう。バッカウアー といえば、音の粒立ち、男勝りの鍵打・野太さが代名詞のようだが注目すべきは、第2楽章の緩徐楽章(Adagio un poco mosso)だ。深い内省と叙情性が求められるこの楽章において、慎重かつ豊かなニュアンス、優しさと気品を持ち合わせた叙情性が発揮されパルランドな旋律線を奏でる。

スクロヴァチェフスキーは、バッカウアーのピアニズムを支え、対話の確かさ・弱音器をつけたヴァイオリンの高貴な雰囲気づくりに徹している。お見事!!
ちなみに、この楽章、変ホ長調から離れたロ長調という、きわめて異例な選択をおこなっている所、末尾、低音で明確にロ音から変ロ音への「ずり下がり」が起こり、次楽章の主題(ロンド)をひそやかに探り出し予示し、そのまま切れ目なく第3楽章アタッカに移行してゆく所、この2点が大好きです。


2025年7月5日土曜日

モーツァルト ピアノソナタ_ペルルミューテル

ラベルと言えばのペルルミューテルも1956年に「モーツァルトのピアノソナタ全集」を遺してくれていました。美しい音の粒とコントラストの明白な演奏。(通し番号は勿論旧全集による)



2025年2月8日土曜日

ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ5番「春」_シュナイダーハン&ケンプ

「春」にはほど多いが一足早く、ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ5番ヘ長調OP.24「春」を聴こう。(シュナイダーハン;ケンプ、1952年録音)。『不滅の恋人』の伯爵令嬢のジュリエッタに恋をしていた時期に作曲されただけあって、ヴェンちゃんには珍しく甘く美しくとろけるようなメロディ。シュナイダーハンの美音がマッチしています。



2025年1月25日土曜日

ピアノ 友人の演奏会

昨晩は、大学時代に入団していた合唱団の往時の「指揮者」のY.H氏が、ピアノをずっと続けており、久しぶりに東京でジョイントコンサートを開くというので、愛知から一人アェウイで辛いだろうと応援と視聴に駆けつけました。場所は、すみだトリフォニーホール(小ホール)。大ホールに負けじと小ホールも残響多めで、前目真ん中に同期のH氏とカミさんと3人で陣取りましたが、視聴的にはもう少し後ろにすればよかった気がしました。第1部は、彼得意の特異のマニアック選曲で「ヘンゼルト」から12の演奏会用性格的エチュード・・・・・・・さすがにワシもしらんやろ!!でした。第2部は、クララ・シューマンの「音楽の夜会」よりと「3つのロマンス」よりから。期待を数倍超えるクララ・ロマンチシズム溢れる、濃厚な素晴らしい演奏でした。見事な音の響かせ方に感動しましたぞ。おかげでSTEINWAY SONSの繊細な高音域、ダイナミックレンジを生かした芳醇な低音域を堪能できました。おめでとうございます。余談ですが第1部、ブラームスの「6つのピアノ曲」の2曲目あたりを選曲していたらマニアとしては満点でしたがね。(互いが贈った曲つながり)開演が7時だったので、夕食は早めに「つばめキッチン」で定番のつばめ風ハンブルクステーキを食し、こちらも良き味を堪能してしました。良き音楽と良き食事、ごちそうさまでした。 



2025年1月18日土曜日

ラヴェル ピアノ協奏曲ト長調_ミケランジェリ

寒がりは、冬には活動が鈍くなる。おうちに引きこもりがちでいけないと思いながら、思うだけで「うったら」している。

そんな寒さを吹き飛ばす為、王道 ミケランジェリのラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」を聴く(ミケランジェリ:エットーレ・グラチス指揮、フィルハーモニア管弦楽団)1957年録音。フィルハーモニア管弦楽団、カラヤンが去り、カンテッリが不遇の死を遂げ、クレンペラーが就任する前の常任不在時代の名盤。 



2024年12月31日火曜日

シューベルト ピアノソナタ17番_カーゾン

のんびり大晦日、シューベルト ピアノソナタ17番 二長調 D.850をクリフ・カーゾンにて聴く(1963年録音)。 D.850を見て「大島!」とつぶやいたアナタには、「ハルキスト」の称号を与えよう!!そしてハルキストたちは、こぞってD.850を聴いて途中で挫折したであろうことは想像に難くない。

さすがにドライブ中に私はシューベルトのソナタは聴かないが。 



2024年10月27日日曜日

ブラームス ピアノ協奏曲第2番_コヴァセビッチ:サバリッシュ

 ブラームス ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.83、「5つの歌曲 Op.105」、コヴァセビッチ(Pf)サヴァリッシュ:ロンドンフィルハーモニー交響楽団、(MS)アン・マレイ(1993年・1994年録音)を聴く。コヴァセビッチは、名前は東欧系だがアメリカ人だ。かのアルゲリッチの3人目の旦那である。(もちろん離婚)鋭い打鍵にサヴァリッシュの重厚なサポートが光る。第2楽章が珠玉。第3楽章、美しいチェロの響きがいい。コヴァセビッチのピアノは、少し引きずるようなタッチで、昏き夢想感を際立たせる。終楽章は一転して歯切れよく伸びやかなタッチで晴れやかな高揚感を表現する。

「5つの歌曲」が何故このアルバムに選ばれたのか。
<2曲目:わがまどろみいよいよ浅く>にこの2番の第3楽章のチェロの主題が短調で使われているからだ

ろう。アン・マレイの声は、ブラームスにマッチする深みのあるいい声だ。


2024年5月4日土曜日

ショパン ピアノ協奏曲第1番_ポリーニ

 ポリーニが亡くなって1ヶ月以上経つのか。1960年3月、18歳で第6回ショパン国際ピアノコンクールで満場一致で優勝してすぐに、4月20,21日にパウル・クレツキ / フィルハーモニア管とEMIのアビイロード第1スタジオで行われた出色の録音を聴く。ポリーニの若々しくも硬質なピアノの美しさ。キラキラと輝く爽快な音運び、流れるようなタッチがまざまざと蘇る。この後、10年間は活動をやめた青年ポリーニの貴重な録音だ。



2024年4月20日土曜日

フランク ヴァイオリンとピアノのためのソナタ_エリカ・モリーニ

 フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 (Vn)エリカ・モリーニ (P)ルドルフ・フィルクスニー (1961年録音)を何気に聴いてみたりする。



2024年3月10日日曜日

シューマン ピアノ協奏曲_カッチェン

 シューマン ピアノ協奏曲イ短調OP.54,カッチェン;ケルテス<イスラエル・フィル><1962年録音>にて聴く。奇しくも40代前半で命を落とした2人の演奏。冒頭のカッチェンの決然さに応えるケルテス。続く第一主題では、さほど甘くないオーボエの主題を受けるカッチェンのピアノが、ロマンの香気とメランコリーの息吹を吹き込む。この第一主題はダーヴィト同盟員としてのクララの名前である「キアリーナ Chiarina」の綴りを音名変換(CーHーAーA)で有名だ。カデンツァのカッチェのピアノは、重ねられた和音の豊かな音色を余すことなく表現し、トリルを伴った繊細で儚い響きもお茶の子さいさい。緩徐楽章では、イスラエル・フィルの極上の弦楽群(チェロ)を堪能できる他、伴奏に廻ったカッチェンの優しい響きを相伴に預かる事ができる。終楽章、カッチェンの軽やかな指の鍵盤の行き来が見えるようだ。煌めくようなピアノの旋律、満を持してのオーケストラの絡み合い。激しさの中でも透明感を失わないカッチェンの珠玉の一枚です。




2024年2月24日土曜日

グリーク ピアノ協奏曲_アンダ

 グリーク「ピアノ協奏曲イ短調 Op.16」ゲザ・アンダ(p)クーベリック;ベルリンフィルハーモニー(1963年録音)で聴く。

この曲の聴きどころは、何と言ってもアンダの透明感にあふれ、硬質な音色だろう。シューマンと同じイ短調で書かれたこの曲は、なんと400回も修正がされたものらしい。我々が聴いているのは初稿から40年間修正続けてきたもののようだ。第1楽章、カデンツァのアンダの燦めくような音は素晴らしい。ブラームスで見せた豪快な拳打も聴きものだ。第2楽章は、弱音器をつけた弦楽群から始まり、トランペット、木管群、ホルンと感傷的なフレーズが奏でられピアノが引き継ぐ。アンダの優しさ・繊細さが滲み出る白眉の場面。第3楽章、決然とした民族舞踊的なフレーズに合わせ、歌うピアノ、中間部のカールハインツ・ツェラーのフルート独奏は軽やか。終盤にかけての「雪崩式ブレンバスター的」な白熱の場面でも、アンダはブレることなく確実な拳打でそのロマンティシズムを見せつけてくれる。クーベリックは、表情の豊かさに重きをおいた見事なサポートでした。


2023年9月2日土曜日

ドビューシー ピアノ名曲集_モニカ・アース

ドビュッシー:ピアノ名曲集、モニカ・アース(P)1970.1971。
9月に入ってもまだまだ真夏日は続く。こちらもただただ癒し。
モニカ・アースは、パリ音楽院首席で生粋のパリジェンヌ。硬軟使い分ける繊細な粒立ちタッチ。音の余韻に音楽を感じられるドビュシーにはもってこいのピアニスト。ごっつあんです。

2023年8月30日水曜日

ベートヴェン ピアノ協奏曲第3番_タッキーノ

 ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37を聴く。

ガブリエル・タッキーノ;クリュイタンス、ベルリンフィル(1962年録音:イエス・キリスト教会)にて。ともにフランス系によるベートーヴェン。(クリュイタンスはフランス系ベルギー人)タッキーノはよく知らないが、プーランクのお弟子さんらしい。クリュイタンスは、フルトヴェングラーの味が染みついたベートヴェンの録音を避けたカラヤンからベルリンフイル初のベートーヴェン交響曲全集を勝ち取った兵<つわもの>。演奏は、This is イン・テンポ。3番のもつベートヴェンの暗さを全く感じさせない美しい演奏。これほど美しい3番は他に聴かない。タッキーノのタッチは、力強さも柔らかさもどちらも兼ね備え、まさに小細工なしの正統派。クリュイタンスのサポートに支えられ、まさに隠れた名盤でした。



2023年8月26日土曜日

ブラームス ピアノ協奏曲第1番_ワイセンベルク

 ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調OP.15を聴く。カラヤンのお気に入りであったがゆえに、持ち味が十分に発揮されているとは言い難かった不遇のピアニスト。そんなワイセンベルクが、1972年にジュリーニ:ロンドン交響楽団と組んでの録音。皮肉にもカラヤンがたぶん演奏も録音もしなかった、この曲。速度表記のない第1楽章だけにジュリーニにはぴったり。もちろん冒頭からジュリーニの男気炸裂。いつもながらのゆったりテンポ、風神雷神のような豪快なティンパニー!!ワイセンベルクも気合十分。スマートさをかなぐり捨てて男気と男気の勝負!でも1音1音の美しさはさすがだ。展開部、ワイセンベルクの打鍵に刺激されジュリーニが吠えてるぞ。圧巻の嵐の第1楽章だ!!第2楽章、低弦部の重厚さの中、ワイセンベルクのリリックな音色は、やさしく少女の髪をなでるかのようだ。中間部の強奏ではクリアの音で気持ちの高まりを思わせる。終楽章、出だしのバロック風のピアノのはワイセンベルクの十八番!ラストへの怒涛の競演も凄味も聴きどころ。ロマンチシズムたっぷりの名演!しかし録音悪し( ノД`)シクシク…名盤ではなし!!