2021年5月18日火曜日

ヴィヴァルディ 「和声と創意への試み」&「調和の霊感」_ビオンディ

 いつもと毛色を少し変えて今日はヴィヴァルディ。ビオンディ:エウローパ・ガランテによる、「和声と創意への試み」&「調和の霊感」を聴こう。1990年代、挑戦的な演奏と言われたビオンディ、急激な強弱、テンポの変化、休符の取り方、今聴いても斬新であるが、決して衝撃的ではなくなっているから不思議だ




2021年5月14日金曜日

ショパン ピアノ協奏曲第1番_ジーナ・バッカウアー

 ショパン ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11、(P)ジーナ・バッカウアー(C)ドラティ+ロンドン交響楽団【1963年録音】にて聴く。

ドラティの管弦楽提示部は、ドライに入ったかに見せ緩急のコントラストで弦楽群に謳わせるところはしっとりと変化に富んだもの。バッカウアーは、硬質な音で突入し、第1主題も男前、繰り返しからはリリカルに変化。第2主題も硬めにキッチリと弾いてゆく。オーケストラもバッカウアーに合わせドラティが持ち前の男気を発揮。展開部出だしはバッカウアーは思いのほかピアノスティックックだ。
第2楽章、硬質ながら優しさを秘めた音色、ショパンゆえの極上のリリシズムを堪能できる。
終楽章、厚味のあるドラティのシンフォニックな序章の後、バッカウアーの弾むようなピアノ。イ長調のユニゾンのメロディー を奏でる息抜きの箇所も粋で艶やか。中間部以降ももたれることなく安心して聴いていられる。終結部、華やかなユニゾンの後のドラティの決然さもいかしてます。