2018年12月24日月曜日

ブルッフ ヴァイオリン協奏曲_モリーニ

今日は、年賀状作成、ふるさと納税で買った高圧洗浄機での窓・網戸の掃除、油まみれのガスコンロ横の洗浄などなど年末へ向けてひと働き。今より音楽Timeです。
ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26。
エリカ・モリーニ、フリッチャイ(指揮)ベルリン放送交響楽団
(1958年10月;ベルリン、イエス・キリスト教会)
第1楽章、ティンパニの静かな響きで始まり、木管の後、いきなり始まるカデンツァ。最低音のGから一気に駆け上がっていく切ないメロディ。モリーニは最後の一音まで芳醇だ。第1主題の力強さの何と「男前」なこと。第2主題の優美なメロディに入ってもモリーニにかかれば実に清冽なブルッフなってしまう。フリッチャイもザッハリッヒカイトな伴奏でモリーニを支える。切れ目なく始まる第2楽章は甘美な旋律と和音が広がるAdagio。モリーニのヴァイオリンは、変に甘くないところがいい。哀愁を漂わせながらそれでいて実に崇高だ。
第3楽章Allegro。民族音楽風の第1主題は勇ましくここでもモリーニの「男前」さと、その見事な指捌きを発揮。コーダに入っても全く緩みなく駆け抜ける爽快な演奏です。



2018年12月15日土曜日

マーラー 交響曲第6番_ミトロプーロス

今週は、のんびりの土日です。朝からマーラー 交響曲第6番イ短調「悲劇的」を聴いています。ギリシャの名匠ミトロプーロス指揮;ケルン放送交響楽団:1959年Liveです。NYフィルとのスタジオ録音も持っていますが、今朝はこちらをチョイス。NYフィルとの演奏では、Andanteが、2楽章に来ていますが、こちらは、Scherzoが2楽章です。
第1楽章、冒頭からかなり迫力ある音質で始まる。テンポは中庸だが、かなりアゴーギクを効かした味付け。中間部の音彩が意外と明るく吃驚。メリハリは十分。展開部のヴァイオリンソロ&ホルンの実に艶っぽい音にモノラルながら感服。
第2楽章、高速のスケルツォ。トリオに至るまで緊張感のある演奏。当時のケルンの実力に驚嘆。
第3楽章、アンダンテの優しさも一級品。弦楽群の美しさも際立っている。終結部は悲しみが波の如く押し寄せるようです。
終楽章は、変幻自在のテンポで七色に変化すると表現したらいいだろうか?ダイナミックさと繊細さを持ち合わせ最後まで突き進む。マーラー演奏の先駆者の一人、ミトロプーロスの情熱を感じる演奏です。ハンマーは、3回です。

2018年11月17日土曜日

ベートーヴェン ハ短調つながりで


毎月1.3週目の土曜日は、町内の防犯パトロールの日。やっと暗くなり拍子木や警備用の赤いライトが似合う季節に。
さて、パトロールを終えて夕飯までの間、ベートヴェン!!
最近ハマっているハンス・リヒター・ハーザーでピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37。ジュリーニ:フィルハーモニア管(1963年録音)。そして、ブッフビンダーの全集からソナタ5番ハ短調Op.10-1。この曲は第2楽章Adagioが大のお気に入り。そして、ソナタ第8番 ハ短調 Op.13 「悲愴」とピアノソナタ第32番 ハ短調 Op.111。
もうお判りでしょうか。今日は「ハ短調」繋がりで。

2018年11月2日金曜日

NDRエルプフィル管弦楽団コンサート

サントリーホールで開催された「NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団」のコンサート、夫婦で行って来ました。(北ドイツ放送交響楽団の方がなじみですが)
ピアノコンチェルトを弾くグリモーが肩の故障とやらで来日できず。正直ガッカリしていましたが、、代役のブッフビンダー。これはお釣りがくると意気揚々と出かけました。
予想通りブッフビンダーのベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番、秀逸でした。
感動して聴いておりました。ブッフビンダーのピアノは、玉のように転がる音も剣を突き刺すような打鍵も多彩に操り、両手のバランスが素晴らしく、私のような素人でもクッキリと音が浮かび上がってくるのがわかる。また、あれほどナチュラルなクレッシェンドとデクレッシェンドを聴かされたのは、初めてでした。細かな音符の一音一音が順番に大きくなり小さくなる。お気に入りの第2楽章は、変にもったいぶらず、それでいてリリカルな演奏でした。かみさんは、ベンちゃんのソナタのCD買ってました。NDRは、昔の録音をよく聴いている為か、勝手に弦楽群はもっと低重心だと思っていたのですが、意外にも明るめの音彩。中声部の美しさは抜群でした。管楽群の迫力は、想像通り。ブルックナー 7番。第1.2楽章共にテンポは、速めです。個人的には、第2楽章は、もう少しタメて欲しかった。第3楽章スケルツォは、抜群に良かったです。出だしから野性味溢れ中間部は、グッと柔らかく。NDRのワグナーチューバ、ホルンの豊穣な響きを満喫しました。
観客の入りは7割程度、グリモー目当てのミーハー達が来なかったようです。
また、さすがメインがブルックナーだけあって女性客が少ない。かみさんもトイレが空いてびっくりしたようでした。

2018年10月20日土曜日

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番_ツェヒリン

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op.37。
ディーター・ツェヒリン、コンヴィチュニー指揮:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1961年録音)を聴く。
それを確信できる耳は持ち合わせていないが、おそらくライプツィヒのユリウス・ブリュートナー・ピアノフォルテファブリック (Julius Blüthner Pianofortefabrik)のピアノ。ドビュッシーが愛用していた、いわゆる「ブリュートナー」による演奏。高音部に4本目のアリコートを持ち、この4本目の弦はハンマーで打たれることはなく、共鳴させるためだけに張られており、この共鳴によって倍音が増幅されるわけだ。豊かな、そして割れることなくこの上なく柔らかい音。
第1楽章、序奏部のLGOの渋みのある弦楽群と程よく乾いたティンパニーの打撃音の後にツェヒリンの凛として品格のある音が現れる。展開部に進むにつれ、ピアノ音は、どことなく暖かみを帯び、徐々にLGOのオーケストラと馴染みながら木管群との掛け合いを経て、珠玉のカデンツァへ雪崩れ込む。
カデンツァは流れるようなタッチ、煌く高音部の響き、悲しみを抱えながらもどこか暖かみのあるピアノ音、そして後半部に何故か現れる独特のティンパニー。
第2楽章、主調と一切の共通音をもたないホ長調のLargo。
この緩徐楽章におけるLGOの弦楽群の音の紡ぎ出す「温もり」は何とも言えない。そしてツェヒリンの変に甘くならず、それでいて只々美しい音の粒に魅了されずにはおれない。
第3楽章、軍楽風で躍るようなリズミカルなロンド。でもどこかすっきりした明るさをもたないのは属七ゆえか。この章ではファゴットから始まる小フーガが好きだ。ツェヒリンには、力みを感じさせない確かなテクニックと落着きがあり、
「ブリュートナー」の響きと相まって品格ある3番を聴かせてくれた。隠れた名盤としたい。




2018年10月13日土曜日

ベートーヴェン 弦楽四重奏協奏曲第14番_ズスケSQ

随分と朝が冷え込み、ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op.131の第1楽章 Adagio ma non troppo e molto espressivoの似合う季節となってきました。ズスケ弦楽四重奏団:1980年録音で聴いています。幽玄的で冷たさのある冒頭のフーガ、この季節はまだ柔らかな音色を持ち、端正なズスケSQがいい。真冬になるとエマーソンSQで聴いたりする。

2018年10月6日土曜日

ブルックナー 交響曲第2番_コンヴィチュニー

ブルックナー 交響曲第2番 ハ短調 WAS.102 (ハース版)、フランツ・コンヴィチュニー:ベルリン放送交響楽団で聴く。(1951年録音)。
第1楽章、ヴァイオリンとヴィオラのトレモロ(原始霧)の中からチェロが主題を奏で始めると、それはもうまさしくブルックナー!!トランペットの3連符による信号リズムに、ドロドロとしたティンパニーの連打。大きく盛り上がったかと思うと、静かにティンパニーが3つ。そしてブルックナー休止。ここからチェロによる第2主題の始まりです。このメロディーが美しくて好きでたまらない。
第2楽章、幽玄的なアダージョです。(ハース版はアダージョ)深みのある弦楽群。ブルックナーの中でも純朴な雰囲気が最も濃厚に溢れているアダージョではないだろうか。特に木管群の音彩にそれは表出している。何度も聴くと、とぎれとぎれの後に現れる弦楽の美しさに酔いしれる。
さて最後のホルンの跳躍は、ハース稿の証か。
第3楽章、多重音のスケルツォ。無骨さが際立ち、コンヴィチュニーにピッタリ。バリバリの金管群の分厚い音。中間部の弦楽群の美しさ。そして見事なアンサブル
第四楽章、「運命」の動機を伴うこの楽章の、私の利き所は押し寄せる音の波間に現れる「コントラバス」の低重感。
コンヴィチュニーらしい怒涛の金管群のバリバリ音が聴ける楽しさもある名盤だ



2018年9月30日日曜日

ブラームス 弦楽六重奏曲_メニューイン



秋の夕方は、ブラームス 弦楽六重奏曲を聴こうか。
ユーディ・メニューイン、ロバート・マスターズ(Vn)
セシル・アロノヴィッツ、エルンスト・ウォルフィッシュ(Va)モーリス・ジャンドロン、デレク・シンプソン(Vc)

2018年9月28日金曜日

ブラームス 交響曲第3番_クナッパーツブッシュ

クナッパーツブッシュ;ベルリンフィル 1950年録音
ブラームス 交響曲第3番へ長調 Op.90。
この演奏だけは、最初に聞いた時・・北島康介ではないが、「なんにも言えねぇ~」だった。そしてとても好きにはなれないのだ。しかし、どうしてもこうして何度も何度も聴きたくなる。なにか心にグサグサつき刺さるものがある。この演奏はよく表現される寂寥や哀愁ではない。咆哮の第1楽章、暗澹の第2楽章、哀哭の第3楽章、慟哭と切迫の第4楽章。うーん
やはり、クナは異形の創造者だな!!


2018年9月17日月曜日

ブルックナー 交響曲第7番_ベイヌム

スクリベンダムの「ベイヌム」のBOX 1.2 です。CDにもジャケットの表紙が印刷されていてお洒落。
今日は今からGOLFです。その前にブッルクナーの交響曲第7番 ホ長調を聴いていきます。コンセルトヘボウ管との1953年録音(mono)です。
GOLF前なので、重くならない颯爽としたベイヌム盤を選択。コンセルトヘボウ管の弦の美しさ、管楽群の響きの良さはモノラルでも十分に伝わってきます。
快速でありながらロマンチックな演奏です。変に重厚でねっとりとした感情に溺れず、それでいて美しいAdagioがベイヌムの魅力です。




2018年9月15日土曜日

ワグナー ニュルンベルグのマイスタージンガー_ケンペ

3連休ですが、あいにくの雨模様。といっても初めから出かける予定もなし。朝からワグナー。
往年の名テノール「ルドルフ ショック」のBOXより、1956年のケンペ;ベルリンフィル、ベルリン・ドイツ・オペラ合唱団、ベルリン国立歌劇場合唱団、ベルリン聖ヘトヴィヒ教会合唱団による楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」鑑賞。キャストは、フェルディナント・フランツ(ザックス)ルドルフ・ショック(ヴァルター)ゴットロープ・フリック(ポーグナー)エリーザベト・グリュンマー(エーファ)ベンノ・クシェ(ベックメッサー)など。
ケンペには、 有名なシュターツカペレ・ドレスデンとのライブ盤もありますが、今朝は一推しの「こちら」で。
当BOX コンヴィチュニーとの「さまよえるオランダ人」も収録(歌手陣も新旧錚々たる面々)されており、お買い得!!


2018年9月8日土曜日

マーラー 交響曲第3番_ホーレンシュタイン

マーラー 交響曲第3番を聴く。何故に夏に!!たしかマーラー自身が削除したけど、第1楽章「夏が行進してくる」と標題がついていたような。ホーレンシュタインには、ロンドン交響楽団との間に2つの録音がある。1つは、言わずと知れた1970年のユニコーン盤のセッション。もう一つが、1961年のライブ(mono)。最高峰の第6楽章を奏するホーレンシュタイン盤は、何度聴いても素晴らしい。
ライブ盤の方がテンポは速めだ。そして第1楽章終了にヤンやヤンヤの拍手喝さいが入っているのが面白い。
セッション盤は、かなり音質が良い。冒頭のティンパニーで既にやられてしまいます。演奏も弾きしまった緊張感の中進んでいく。第4楽章のアルト、ワッツとプロクターの甲乙つけがたしで、どちらも深みのあるいい声。テンポは変わらないが、ライブ盤の方がかなり揺らしている感じ。しかし不自然さはない。セッション盤は、少し夜にヒンヤリ感を感じるところがいい。第6楽章、これはもう言うことはないでしょう。しなやかでありながら厚みのある音彩。抜群のテンポの揺れ、自然と湧き上がる高揚感。終結部の壮大さ。これはやはり私の3番の原点です。



2018年8月2日木曜日

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番_ルプー

このところ会社の部署の異動により「飲み会」続きで、家にはただ寝に帰るだけの日々を過ごしていた。少し落ち着いたので、今夜は、大好きなベートヴェンのピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58を聴いている。
ループー(P) ズービン・メータ/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団(1977年録音)。
ベートーヴェンとしては異色と言わているが、私は好きだ。ルプーの美しい音は、どんなに強い打鍵でも変わらない。そして優しいピアニシモ。第2楽章の透明感の中に秘めた悲しみは何とも言えない。第3楽章の飛び跳ねる音の粒の煌き。バックを支えるイスラエルフィルの弦楽群の美しさも忘れてはならない。久しぶりに寛ぎの時間を楽しんでいる。




2018年7月29日日曜日

ドイツ・レクイエム 37

月に1度は聴きたくなるブラームス「ドイツ・レクイエム」シリーズ。第37回です。ちょうど3年です。
1.クレンペラー 2.サバリッシュ 3.ヤルヴィ 4.ジュリーニ 5.セル 6.コルボ 7.アーノンクール 8.ケーゲル 9.ロバート・ショウ 10.アクサンチュス 11.コッホ 12.ヘレヴェッヘ 13.シノーポリ 14.クーベリック 15.バレンボイム 16.レヴァイン 17.ケンペ 18.マゼール 19.アンセルメ 20.クレツキ 21.シューリヒト 22.ガーディナー 23.ハイティンク 24.アバド 25.テンシュテット 26.メータ 27.ショルティ 28.ブロムシュテット 29.プレヴィン 30.トスカニーニ31.ザ・シックスティーン 32.ワルター33.チェリビダッケ34.ヒコックス35.レーマン36.アルブレヒト
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37回目は、クルト・マズア、ニューヨークフィル&ウェストミンスター・シンフォニック合唱団、シルヴィア・マクネアー(ソプラノ)ホーカン・ハーゲゴール(バリトン)<1995年Live録音>です。
ニューヨーク・フィル、ウェストミンスター合唱団での録音は、トスカニーニ、ワルター以来というから驚きです。
少し速めのテンポながら、堂々とした歌い上げが特徴です。
第1曲、冒頭部分は柔らかく軽やかに。少しテンポを落としてのコーラスは、静粛な美しさ。
第2曲、出だしも変に重々しくない音色で進む。どちらかというと明るめの音彩かもしれない。コーラスは行進曲風味。これは、テンポの速さによるものだろう。長調に転じた「だから今は耐え忍びなさい、愛しい兄弟よ」はなんて優しいんだろう。イザヤの書35章のアレグロも実に生き生きとしている。とにかくソプラノが上手いのがいい。
第3曲、ハーゲンコールのバリトンは、歌い上げタイプ。
影絵のようなコーラス群とともに物語のようにすすむ。
フーガも、かなりの速さ。最後は少し雑になっているかもしれない。
第4曲の舞曲は、極めて美しい。
第5曲、マクネアーの高音の消え入りそうな美しさと柔らかさは抜群だ。後半の憂いを含んだ音色部でも内なる優しさを感じることができる素晴らしいソプラノ。
第6曲、出だしはやはり明るめ。バスが登場してから、良い緊迫感をもってドラマチックに展開。大フーガの前の大好きな七色のコーラス変化は今一つ。大フーガも速い展開ながら、力強さと華麗さをもち進む。
マズアは、それほど聴き込んでいる指揮者ではなく、どちらかというと悪い批評が目立つ指揮者ではあるが、このドイツレクイエムについては、細やかな演奏に徹しており、コーラス充実度と相まって良い演奏だと感じた。



2018年7月22日日曜日

英雄 3本勝負

今朝は、「英雄」三本勝負。
ケンペ:ベルリンフィル(1959年)、バルビローリ:BBC交響楽団(1967年)、テンシュテット:北ドイツ放送響(1979年)。


2018年6月24日日曜日

ドイツ・レクイエム 36

月に1度は聴きたくなるブラームス「ドイツ・レクイエム」シリーズ。第36回です。ちょうど3年です。
1.クレンペラー 2.サバリッシュ 3.ヤルヴィ 4.ジュリーニ 5.セル 6.コルボ 7.アーノンクール 8.ケーゲル 9.ロバート・ショウ 10.アクサンチュス 11.コッホ 12.ヘレヴェッヘ 13.シノーポリ 14.クーベリック 15.バレンボイム 16.レヴァイン 17.ケンペ 18.マゼール 19.アンセルメ 20.クレツキ 21.シューリヒト 22.ガーディナー 23.ハイティンク 24.アバド 25.テンシュテット 26.メータ 27.ショルティ 28.ブロムシュテット 29.プレヴィン 30.トスカニーニ
31.ザ・シックスティーン 32.ワルター33.チェリビダッケ34.ヒコックス35.レーマン
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36回目は、アルブレヒト、ミュンヘン放送管弦楽団、ツィーザク(Sp)ジャーノット(Br)、ミュンヘンバッハ合唱団の2010年9月25日、ミュンヘン・ガスタイクでのドミニク・ブルナー財団主催の演奏会ライヴです。この1年前にミュンヘン郊外の駅で起こった暴行事件の被害者ブルナー氏(電車内でゆすられていた子どもたちを救出するために駅で彼らを下ろしたものの、追ってきた2人の少年に、プラットホームの大勢の市民の前で殴る蹴るの暴行を受けて殺された会社役員)の勇敢な行為を記念して開催されたものです。
アルブレヒトには、DRデンマーク響、讀賣日本交響との演奏もありますが、こちらを選択。アルブレヒトはご存知オルガン奏者、ハープシコード奏者でもあり、カール・リヒターが創設したミュンヘン・バッハ合唱団及びミュンヘン・バッハ管弦楽団の芸術監督をしている。ミュンヘン放送管弦楽団は、二管編成の中規模オーケストラ。このライブでは、オルガンが追加されている。
1曲、冒頭の弦楽は、落ち着いた柔らかい佇まい。厳かに始まるコーラス群は、美しい。テンポは中庸。
2曲、強めのティンパニーにより重い足取りを一歩一歩進んでいく前半のコラールが印象的。長調へ転じてからの色彩(音彩)の違いが浮き彫りになる。「Aber des Herrn Wort」からの生き生きとしたテンポも好きだ。
3曲、ジャーノットは朗々タイプ。ここでも強めのティンパニーがテンポを刻む。フーガは、オルガンによる持続低音Dは聴いているが、コーラスが意外と浮かび上がってこない感じか。
5曲、ツィーザクの声は、柔らかく優しい。
6曲、残念ながらスフォルツァンドまでの大好きな七色に変化するコーラスの妙が今一つ表現できていない。大フーガでのコーラスが冒頭少し引っ込み過ぎてしまっている。管楽群が頑張り過ぎなのか、録音のせいなのかわからないが、残念。
中編成ながら、オルガンの効果もあり深い響きを持ち合わせた演奏であった


2018年6月9日土曜日

NEW SPEAKER

新しいスピーカー DALI Menuet SE ロッソ、ネットワークCDレシーバー Marantz M-CR611 買ってしまいました。ネットワークPCオーディオこれにてとりあえず完成です。早速、設置。そしてスピーカーのエージング中。エージングに選んだのは、ゲルバー、ケンペ+ロイヤルフィルによるブラームス ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.83 (鑑賞中)とマタチッチ+チェコフィルによるブルックナー 交響曲第7番 ホ長調とズスケ弦楽四重奏団によるベートーベン 弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op.131の3曲。低音から高音まで鳴らし切りたい。やはり100時間程はかかるだろうか。DALI Menuetは、弦楽群の音が抜群に美しいので(特に一番重要な中音部)選択しました。思った通り素晴らしく、そして柔らかい音。スピーカーケーブルは、コストパフォーマンスの高い、カナレの4s8にしてみました。Music serverは、Foobar2000。これで、この前買ったNASとCD達が活きます。屋根裏部屋のような小さな書斎にはこれで十分。そして通常のパソコンの音源がクリプトンのアクティブスピーカーという贅沢なことになってしまいました。




2018年5月20日日曜日

HDD クラッシュ

手持ちのCDをリッピングして保存していた「HDD」が今週、突然利用不可。クラッシュだな。約1000枚分のCD。これはちょっと大変だ!まあしょうがない。
この機会にネットワークオーディオ環境を構築してしまうつもりです。外付けHDDからNASに変更し、ネットワークCDレシーバーを導入。再リッピングには、半年はかかりそうだが、まあ楽しみが1つ増えたと考えよう!!(´;ω;`)ウゥゥ



2018年5月19日土曜日

ドイツ・レクイエム 35

月に1度は聴きたくなるブラームス「ドイツ・レクイエム」シリーズ。第35回です。
1.クレンペラー 2.サバリッシュ 3.ヤルヴィ 4.ジュリーニ 5.セル 6.コルボ 7.アーノンクール 8.ケーゲル 9.ロバート・ショウ 10.アクサンチュス 11.コッホ 12.ヘレヴェッヘ 13.シノーポリ 14.クーベリック 15.バレンボイム 16.レヴァイン 17.ケンペ 18.マゼール 19.アンセルメ 20.クレツキ 21.シューリヒト 22.ガーディナー 23.ハイティンク 24.アバド 25.テンシュテット 26.メータ 27.ショルティ 28.ブロムシュテット 29.プレヴィン 30.トスカニーニ
31.ザ・シックスティーン 32.ワルター33.チェリビダッケ34.ヒコックス
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第35回は、フリッツ・レーマン指揮ベルリン・フィル
聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊、ベルリン・モテット合唱団
マリア・シュターダー(SP)、オットー・ヴィーナー(BR)
<1955年、ベルリン、イエス・キリスト教会 録音MONO>
この1955年、ベルリン・フィル、聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊は前述の17.ケンペの録音もしている。
第1曲、かなりのスローテンポ、噛み締めるようなコーラス。慈しみの深い出だし。このテンポは最後まで変わらない。コーラスのバランスが良く、弦楽群も50年代ならではのBPOの
太く重厚感のある響き。
第2曲、レーマンはここでも、悲痛感の強い音を好まない。ユニゾンのコーラスも重苦しさはなく、どこまでも静謐。変ト長調へ転じてのコーラスで少しテンポアップし、暖かみのある展開へ。「Aber des Herrn Wort bleibet in Ewigkeit.」のコーラスは見事。Allegroは、思った以上に早めのテンポでメリハリをもつ。
テノールの上手さが光る。
第3曲、ヴィーナーのアプローチは、朴訥朗々。コーラス陣が緊迫度を高めつつ展開してゆくが、レーマンは決して足を速めようとしない。しかし、希望に転じてからのフーガは、かなり早めのテンポで。
第5曲、シュターダーの暖かみと透明感が両立した美音に尽きるうっとりするほどだ。
第6曲、暗さを強調せず、ただ主和音に解決しない不安げを持ちながら厳かに。中間部のスフォルツァンドにおいても、決して逸るのではなく、七色に変わる和音の変化をコーラス陣が歌い上げる。大フーガのアルトの入りは少し可愛い声だ。(笑)フーガにおけるコーラスはときに力強く、また優美に。
レーマンの内省的で落ち着いた説得力ある演奏に感服。


2018年5月13日日曜日

ブルックナー 交響曲第7番_ベーム

本日は、午前中は町内会理事会。(とうとう理事が廻ってきてしまいました)昼食後は爆睡の昼寝。
夕方から書斎でまったり。
ブルックナー 交響曲第7番ホ長調_ノヴァーク版を聴いている。演奏はカール・ベーム:バイエルン放送響(1977年ライブ録音)。
意外の方も多いかもしれませんが、カール・ベームは1940年代のVPOから始まり、この第7の録音をかなり残している。(有名な4番よりも多い)
勿論、ウィーンフィルとのセッション(1976年)が有名なのは承知しているが、私は、このバイエルンとのライブ盤を推したい。ベーム:バイエルンは本当に相性がいいと思う。
バイエルンの弦楽群は低重心でありながら、どことなく明るい音色がこの7番にはあっている。その良さは第2楽章adaijoによく表れている気がする。ベームによる節度ある構成にバイエルンは実にうまく寄り添い、そして謳うべきは謳う。
第3楽章Scherzoは、重量感を伴いつつオーケストラのバランスに配慮した実に爽快、終結部も美しさを失わず、堂々たるもの。名盤の多い7番にあって、けっこう好きな1枚である。


2018年4月28日土曜日

ドイツ・レクイエム 34

月に1度は聴きたくなるブラームス「ドイツ・レクイエム」シリーズ。第34回です。
1.クレンペラー 2.サバリッシュ 3.ヤルヴィ 4.ジュリーニ 5.セル 6.コルボ 7.アーノンクール 8.ケーゲル 9.ロバート・ショウ 10.アクサンチュス 11.コッホ 12.ヘレヴェッヘ 13.シノーポリ 14.クーベリック 15.バレンボイム 16.レヴァイン 17.ケンペ 18.マゼール 19.アンセルメ 20.クレツキ 21.シューリヒト 22.ガーディナー 23.ハイティンク 24.アバド 25.テンシュテット 26.メータ 27.ショルティ 28.ブロムシュテット 29.プレヴィン 30.トスカニーニ
31.ザ・シックスティーン 32.ワルター33.チェリビダッケ
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第34回は、リチャード・ヒコックス:ロンドン交響楽団&合唱団。フェリシティ・ロット(sop), ディヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(br)<1990年ロンドン、聖ジュード教会・セントラルスクエア:録音>です。
第1曲、静かにして薄い朝靄のような出だし。続く序奏のコラールの透明感が際立つ。大きな起伏を作らず、終始Selig動機を中心に讃美歌の如く繰り広げられる。
第2曲、第1曲に比べ何と重苦しい出だし。言葉をかみしめるようなコーラル。第一ペテロの書簡にある人生観を決然と言霊にしたいのだ。その回答をもつ長調に転じてのヤコブの書簡の優しい囁きが、対照的でメリハリを生み出している。
悲痛な空気を切り裂く「Aber des Herrn Wort」以降、テンポは大きく揺れるが、「言葉」を大事にした賛歌へ。
第3曲、バリトンのウィルソン=ジョンソンは、好きな声だ。コーラス群も厚みを加えたオーケストラとともに緊迫したソロを支える。強いドラマチックな仕立てではないものの、フーガまでの抑揚とテンポの動かし方は見事。持続Dの上で繰り広げられるコーラスのみならず、弦楽群の動きの面白さもくっきりと聴こえゾクゾクする。
第5曲、ソプラノのロットは、何と素晴らしいのだろう。その軽やかな声質でありながら、母なる優しさを美しく表現しています。
第6曲、この曲で初めてヒコックスは、激しさのありったけをスフォルツァンドに。極めて劇的です。大フーガにおけるアルトの入りも見事。
ヒコックス盤、隠れた名盤ではないでしょうか。


2018年3月31日土曜日

ドイツ・レクイエム 33

月に1度は聴きたくなるブラームス「ドイツ・レクイエム」シリーズ。第33回です。
1.クレンペラー 2.サバリッシュ 3.ヤルヴィ 4.ジュリーニ 5.セル 6.コルボ 7.アーノンクール 8.ケーゲル 9.ロバート・ショウ 10.アクサンチュス 11.コッホ 12.ヘレヴェッヘ 13.シノーポリ 14.クーベリック 15.バレンボイム 16.レヴァイン 17.ケンペ 18.マゼール 19.アンセルメ 20.クレツキ 21.シューリヒト 22.ガーディナー 23.ハイティンク 24.アバド 25.テンシュテット 26.メータ 27.ショルティ 28.ブロムシュテット 29.プレヴィン 30.トスカニーニ
31.ザ・シックスティーン 32.ワルター
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第33回は、チェリビダッケ:ミュンヘンフィル&合唱団、ミュンヘン・バッハ合唱団、アーリン・オジェー(ソプラノ)、フランツ・ゲリーセン(バリトン)_19871年聖ルカ教会LIVE録音。まずは、チェリのとてつもなく遅いテンポで最後まで歌い切ったコーラスに拍手を送ろう。
第1曲、重厚でありながら、何故か夜明けの光が差し込むような柔らかな響き、ルカ教会のもつ音場の力によるものか。
厳かに始まるコーラス。オーボエの美しさ。ハープの優しさ。
まるで静かに流れゆく大河のようなテンポと言っておこう。
第2曲、重苦しく始まるユニゾンのコーラスが、意外にも淡々としている。そしてティンパニーの連打が何故かリズミカルに響く。長調に転じても、あくまでも遅く。
「Aber des Herrn」後のアレグロもモデラートのよう!!
第3曲、バリトンのゲリーセンは、線が細いが切々と歌う。
壮麗なるフーガも全く推進力なく進む。
第5曲、オジェーの声はあまり好きではない。
第6曲、大フーガの入りのアルトが下手すぎる。。。。
圧倒的名盤とよくネットに書いているが、正直私には駄目だ。
65歳を過ぎたらもう一度聴いてみよう。


2018年3月11日日曜日

ブラームス ピアノ協奏曲第2番_ゲルバー

ブラームス ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 OP.83を聴こう。ゲルバー:ケンペ+ロイヤルフィルハーモニー管弦楽団(1973年録音)。
第1楽章、冒頭のホルンの深みと厳かさは満点。ロイヤルフィルの管楽器群の響き、切れの良い音もいい。またケンペお得意のデクレッシェンドとピアニシモのもって行き方にはブラームスの心の襞を感じる。そしてゲルバーの高音部のパッセージの美しさは至芸に値する。クライマックのオーケストラのどっしり感は、まるでドイツのオーケストラのようだ。
第2楽章、起伏の激しいなんというスケルツォ。だから中間部の長調へ転じたオーケストラ部が余計好きだ。
加速を帯びた終焉部のお互いの引っ張り合いも楽しい。
第3楽章、有名なチェロの音色の緩徐楽章。これを聴くといつも心が洗われる。ブラームスの隠し持つセンチメントな部分が凝縮されているように思う。それを受け継ぐピアノ部が、また堪らなく哀しい。中間部ではケンペが激しさを要求し、ゲルバーが正面から受け止める。そして、弦楽の心の淵へ落ちてゆく如きパッセージ。優しい光を注ぐクラリネットの調べ。再びチェロのメロディ。それをサポートするようにゲルバーのピアノがトリルを打つ。
終楽章、弾むようなロンド。まるでモーツァルトのコンチェルトの終楽章の冒頭ようだ。およそブラームスには似つかわしくない楽し気なピアノとオーケストラの掛け合い。ゲルバーの瑞々しいほどの音が燦然と輝く。うーんやはり隠れた名盤だと確信!!



2018年2月28日水曜日

ドイツ・レクイエム 32

月に1度は聴きたくなるブラームス「ドイツ・レクイエム」シリーズ。第32回です。
1.クレンペラー 2.サバリッシュ 3.ヤルヴィ 4.ジュリーニ 5.セル 6.コルボ 7.アーノンクール 8.ケーゲル 9.ロバート・ショウ 10.アクサンチュス 11.コッホ 12.ヘレヴェッヘ 13.シノーポリ 14.クーベリック 15.バレンボイム 16.レヴァイン 17.ケンペ 18.マゼール 19.アンセルメ 20.クレツキ 21.シューリヒト 22.ガーディナー 23.ハイティンク 24.アバド 25.テンシュテット 26.メータ 27.ショルティ 28.ブロムシュテット 29.プレヴィン 30.トスカニーニ
31.ザ・シックスティーン 
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第32回は、御大を忘れていました。
ワルター指揮:ニュー・ヨーク・フィルハーモニック、ウェストミンスター合唱団、イルムガルト・ゼーフリート(ソプラノ)
ジョージ・ロンドン(バス)<1954年12月16日 カーネギーホールLIVE>です。
ワルターには、数多くのドイツレクイエムがあります。
この盤のすぐあとにセッション録音したもの、同じく1952年のNYPとの英語版、1952年にはローマ放送SO.とのライヴ(イタリア語盤)もある。そして、ウィーンPO.との1953年のエディンバラ音楽祭でのライヴ、1947年のBBCとの放送録音、スウェーデン国立交響楽団との1950年ライブなどだ。
第1曲、重く引きずるのではなく、まるで朝の目ざめのような
弦楽の響きの中から、コーラスが始まる。敬虔な歌声の中にどこか暖かみを感じる。早いテンポでありながら、決して薄くなるのではなく、大きな揺れの中でメリハリを持たせ包み込むようなニュアンスにワルターらしさを感じずにはいられない。
第2曲、遠くから少しずつ踏みしめるように近づいてくるオーケストラ。気が付くとすぐそばで、コーラスが重苦しくユニゾンをという出だし。だから、その後の長調の暖かく優し気な囁きに癒される。ワルターの奥行きの深さは、こうした何気ないところにある。「Aber des Herrn Wort」からのアレグロ展開での溌剌さも苦悩から解き放たれた「喜び」の表現を見事に円して見せている。
第3曲、ジョージ・ロンドンの説得力のあるモノローグ。それを緊迫の度を高めつつコーラスが見事に支えている。
そして壮麗なフーガへの直前の雲間が晴れ天へ上るような歌声、渾身のトランペットは見事。持続低音Dに支えられ蠢く主題のコーラスは、決して熱くなるのではないものの、力強く歌い上げる。この3曲は、本当に素晴らしい。
第4曲、優雅な舞曲。その中で七色に変化する表情。ワルターは、意外に大きな音量で力強く駆け抜けている。
第5曲、イルムガルト・ゼーフリートは、綺麗な歌声だが私的には少し明るい&若い。当時まだ20代であるので致し方なしか。
第6曲、第1曲と同様あまり翳りを持たずに始まるが、バスの独唱より厳しさを加え、高速のテンポでスフォルツァンドへ。大フーガにおいてもそのテンポは変わらず、一気呵成に突き進む圧倒的な賛歌の様相です。
ワルターのドイツレクイエムは、さすがの豊かさと深みを随所に感じることのできるものではないだろうか。

2018年1月13日土曜日

ドイツ・レクイエム 31

月に1度は聴きたくなるブラームス「ドイツ・レクイエム」シリーズ。第31回です。
1.クレンペラー 2.サバリッシュ 3.ヤルヴィ 4.ジュリーニ 5.セル 6.コルボ 7.アーノンクール 8.ケーゲル 9.ロバート・ショウ 10.アクサンチュス 11.コッホ 12.ヘレヴェッヘ 13.シノーポリ 14.クーベリック 15.バレンボイム 16.レヴァイン 17.ケンペ 18.マゼール 19.アンセルメ 20.クレツキ 21.シューリヒト 22.ガーディナー 23.ハイティンク 24.アバド 25.テンシュテット 26.メータ 27.ショルティ 28.ブロムシュテット 29.プレヴィン 30.トスカニーニ 
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2018年の最初は、極極少数愛読者のお一人からリクエスト的な寄稿があった、ハリー・クリストファーズ指揮:ザ・シックスティーンによるピアノ伴奏版(2006年録音)を紹介します。
ザ・シックスティーンは、イギリスの合唱団で文字通り16名のメンバー中心に多声音楽を手掛けてスタート、後に古楽宗教音楽に取り組んでいます。まあとにかく滅茶苦茶に「いい声」でハーモニーも素晴らしいのです。
まず編成ですが、ドイツレクイエムはS7・A4・T4・B6の計21名。ソリストもメンバーの一員のようです。
ジャケットにあるピアノが、演奏に使われた1872年製ベーゼンドルファーです。「2台のピアノ版」というのがあり、1869年に完成され1871年ロンドンでヴィクトリア女王を前に初演され「ロンドン版」と呼ばれています。シックティーンは、1台連弾での演奏です。「連弾」が正しいという説もあるようです。上記10.アクサンチェスは、「2台」にて演奏しています。
ピアノ版の特徴は、とにかくコーラスを思う存分聴き入ることができるということで、ゆえにその実力が明確に露わになる。特に低弦群やオルガンなどにより隠されるベースの魅力が伝わりやすいと言えます。
第1曲、冒頭、透明感のあるソプラノの音にまず誰もが心を打たれるでしょう。そして低音部を引き受けるベースの役割が明確に伝わります。変ニ長調へ移行して男性部からのパレストリーナ風の対位法によるコーラスの美しさも抜群です。
第2曲、中間部の変ト長調部分の暖かみのある優しいハーモニーが素敵です。
Aber des Herrn Wort bleibet in Ewigkeit.から始まるアレグロ部分の高らかさもさすがで、高音部でも余裕すら感じさせます。
第3曲、テンポは少しゆっくり目で、言葉をかみしめるように進んでいきます。
Ich hoffe auf dich.のハーモニーは絶妙です。欲を言えば、フーガのテノールの入りがちょっと貧弱。4名ではいたしかた無しか。
第4曲、ここは、ピアノ版が良いなと思う曲。アクサンチェスもそうですが、Sixteenもコーラスを思い切り謳わせている。優しさと愛に溢れた舞曲となっています。
第5曲、ソプラノのJulie Cooperは、シュワルツコップっぽい歌声です。
第6曲、大フーガ直前のハーモニーの美しさは絶品。大フーガの出だしのアルトも淡々と深みをもって登場。フーガの掛け合いの賛歌が面白いように明確に伝わるのがピアノ版の良さです。
第7曲、出だしのソプラノ。やはりここは本当に難しい。ましてや6曲歌ってきてるのだから・・・。中間部のベースはいい声です。こう歌いたいですね。
コーラスを思う存分楽しみたい方には、かなりのお勧めの盤です。


2018年1月2日火曜日

ブラームス 交響曲第4番_クレンペラー

今年の初クラシックは、かみさんの実家へ戻っていたので
昨日の帰りの新幹線で聴いたモーツァルト ヴァイオリンとヴィオラの協奏曲 変ホ長調でした。何故かというと乗ったのが「のぞみ364号」だったからです。それもE席でしたから。
わかる人だけわかってもらえれば・・・。
さて、自宅でのじっくり初鑑賞は、ブラームスで。
クレンペラー:バイエルン放送交響楽団(1957年Live;モノラル)による交響曲第4番 ホ短調 Op.98です。
クレンペラーの4番は、フィルハーモニア管のスタジオ録音で特に第4楽章で度肝を抜かれて以来、かなりの頻度で視聴しておりますが、このバイエルンとのLiveは、それ以上の素晴らしさでモノラルであるのが非常に残念でなりません。
クレンペラー、バイエルンはマーラーの「復活」もですが、極めて情感あふれる演奏をしています。
第1楽章の冒頭の「泣き」のフレージング、不自然さを全く感じさせず、押し寄せる波の起伏にグッと胸に迫るものがあります。大好きな第2楽章のバイエルンの弦楽群の美しさは、筆舌に尽くしがたく、クレンペラーによるブラームスの郷愁の思いを100%伝えています。第3楽章、せわしなくなりがちな楽章を低重心な響きにより堂々とスケールの大きな演奏へ(個人的にはもう少し早いテンポがいいのだが)
そして第4楽章のパッサカリアは、フィルハーモニア管でみせた、印象的なアクセントは姿を消し、極めて細やかに各変奏を謳いあげ、むせび泣き、緊張感を高めつつ劇的なカデンツで締めくくる。
100枚を超えるブラ4のコレクションの中でもはずせない1枚から今年もスタートです。