2024年1月28日日曜日

ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」_モントゥー

 ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」、モントゥー;ウィーンフィル<1957年録音>を聴く。

颯爽たる第1楽章、咆哮と悲しみの第2楽章、うねりの第3楽章、そして瑞々しい終楽章。モントゥー爺さんの生命力あふれる「英雄」。抜群の安定化です。さて、モントゥーの第1楽章コーダ部分でトランペットが途中で消える部分がある。これは、コンセルトヘボウ管との演奏もだ。実はベートーヴェンの時代は、トランペットではよく聴く高音が出せなかったらしく、途中から他の楽器にバトン・タッチするように書かれたものらしい。モントゥーはそれを忠実に行っているのだ。実に面白い。


2024年1月20日土曜日

モーツァルト レクイエム_イッセルシュテット

 モーツァルト「レクイエム」、イッセルシュテット;北西ドイツ放送交響楽団・合唱団(1952年録音:THARA)を聴く。

リーザ・デラ・カーザ – Lisa Della Casa (ソプラノ)
マリア・フォン・イロスヴァイ – Maria von Ilosvay (コントラルト)
ヘルムート・クレープス – Helmut Krebs (テノール)
ゴットロープ・フリック – Gottlob Frick (バス)
イッセルシュテットならではの緊迫感のある硬質な仕上がり。錚々たるソリストを揃えての隠れた感動の名盤。


2024年1月19日金曜日

シューマン 交響曲第3番「ライン」_コンヴィチュニー

 有給休暇につき、シューマン 交響曲第3番 変ホ長調 Op.97「ライン」,コンヴィチュニー:LGO<1960年録音>にて聴いてます。

そういえば、先週の日曜劇場「さよならマエストロ」の主題曲、予告編からこの「ライン」かと思っていましたが違いました。
挿入曲も当該ドラマではあまりクラシック音楽は使用されてませんでした。残念!!
ちなみに、この「ライン」以外では、
ヨハン・シュトラウス2世:ポルカ「狩り」、
バグリー:行進曲「国民の象徴」
ベートーベン:交響曲第5番「運命」のみ。
いずれも演奏として登場しただけでした。
さて、コンヴィチュニー:LGOの「ライン」ですが、くすんだ弦楽群、ホルンも古色騒然、これこそがこの曲のイメージの音。どこかの帝王みたいにピッチをギリギリまで上げて、大吟醸なみに磨いてしまうと良さが損なわれてしまんですわ。そしてスーパーインテンポな堂々たるコンヴィチュニーの凄み。重厚にして壮大。仄暗く底光りのする渋いオーケストラの響き。好きです。




2024年1月3日水曜日

ブラームス 交響曲第1番_ボールト

 2024年、毎年恒例ブラームス 交響曲第1番での聴き始め。今年の選択は、エイドリアン・ボールト;ロンドンフィルハーモニー管弦楽団(1972年録音)。

ボールトの音楽性に惚れたメニューインがコンサートマスターとして参加。もちろん第2楽章のソロも担当している。

重厚感あるただただ正確なアーティキュレーションで響く冒頭主題が素晴らしい。提示部をリピートしている珍しい録音でもある。あくまでインテンポで進む無骨なブラームスが光る。