2023年10月9日月曜日

ブラームス 交響曲第4番_ベイヌム

 ブラームス 交響曲第4番ホ短調OP.98 ベイヌム:アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(1958年:録音)。ジャケットには、ロイヤルと書かれているが、これは素人!ベイヌム時代はアムステルダム、ロイヤルが冠されるのは1988年。以上 余談。写真3<コンサートホール:コンセルトヘボウ>写真2<4番が書かれたオーストリア:ミュルツツーシュラーク(ウィーンの南西85km)>。第1楽章、早めのテンポで、幽愁感はみじんもなく、キビキビと進んでいく。ただ往時のヘボウ管の古色なシルキーな弦楽群とセピアをまとった木管群のふくよかな響きに、底知れぬ哀愁を感じ取れる。第2主題のコントラバスの濃厚さも印象的だ。2楽章アンダンテは、第2主題のチェロの泣かせるほどソフトな表現、第2主題再現部の弦楽八声部の柔らかさ、GOODきます。第3楽章、打って変わって男性的な響き。終楽章への見えないブラフをうまく表現している。終楽章、日悪的速いテンポ、霧に包まれるような弦楽群の響きの中から突如現れる、息の長いフルートのソロの美しさ。奏者はフーベルト・バルワーザー。古典的でありながらロマンティックに仕上げるベイヌムの強弱や静動の構成力。オーケストラの持つ音色がマッチした良き香りの名演です