2007年6月2日土曜日

ファゴットとチェロ?~モーツァルトを語る 第25弾

Fairf03_2 第25弾は、ヴァイオリンソナタを除けば数少ない二重奏から「ファゴットとチェロのためのソナタ 変ロ長調 K292」。たぶん二重奏というのは以前紹介したヴァイオリンとヴィオラの二重奏(k423.k424)と2つのバセットホルンによる二重奏(k487)くらいではないかと思う。
取り上げた理由は、低音楽器の管弦による二重奏で極めて珍しいからです。ファゴットとピアノをたしなむバイニルン選帝侯侍従長フォン・デュルニッツ男爵(ミューヘンの音楽愛好家)の依頼により作られた1775年の作品です。チェロは、2.3楽章で細かく動く場面もありますが、ほとんど伴奏であると思っていいでしょう。ちなみにファゴットとはイタリア語で「束」を意味することみたいですね。ファゴットの音はいつも私を森の奥深いところに連れていってくれる気がします。非常に短い曲ですが、それなりに味わいがあります。ご存知のようにモーツァルトにはチェロが主人公で活躍する曲がありません。その時代にモーツァルトが曲を作りたいと思わせる名演奏家がいなかったのでしょうね。残念でなりません。

それでは第二楽章(Andante)をお聴きください。k.292 - 2.Andante(クリック)

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