2025年10月25日土曜日

モーツァルト 弦楽四重奏曲20番_パスカル弦楽四重奏団

 モーツァルト 遡って弦楽四重奏曲を聴いていこう。その④ 弦楽四重奏曲第20番 ニ長調 K. 499 『ホフマイスター』。パスカル弦楽四重奏団(1952年録音)。1952年の録音にしては、瑞々しさが失われいません。フランスの弦楽四重奏団ということで大変貴重かなと思う。 メンバーはジャック・デュモン(第1ヴァイオリン)

レオン・パスカル(ヴィオラ)ロベール・サール(チェロ)モーリス・クリュー(第2ヴァイオリン)の初期メンバー。20番は、出版業者のフランツ・アントン・ホフマイスターのために作曲されたといわれている。長調でありながら、どことなく暗い影や苦悩を隠し持つ曲調だ。第1楽章は、ソナタ形式の中、展開部で劇的な要素が織り交ぜられ、転調や対位法的が踊る。第2楽章は、トリオでリリカルで悲しみを秘めた展開、第3楽章は白眉。モーツァルトの持つ深き叙情性に満ちた楽章。4楽章は、明るくのびやかな旋律、しかしその裏でヴィオラがどことなく悲しみをたたえながら進む。非常に複雑な気持ちで聴かされる自分がいる。


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