2025年10月12日日曜日

モーツァルト 弦楽四重奏曲第23番_アマデウス四重奏団&エリカ・モリーニetc

 

 モーツァルト 弦楽四重奏曲を聴いていこう。その①

天邪鬼ぶりを発揮して逆視聴とさせていただきます。まずは、最後の23番から。モーツァルト:弦楽四重奏曲第23番 ヘ長調 K.590(プロイセン王第3番)。視聴は、アマデウス四重奏団<(1st violin)ノーバート・ブレイニン (2nd violin)ジークムント・ニッセル (viola)ペーター・シドロフ (cello)マーティン・ロヴェット。39年間変わらぬメンバーでウィーン風の定番だ。もう一つは、(1st violin)エリカ・モリーニ (2nd violin)フェリックス・ガリミール (viola)ワルター・トランプラー (cello)ラズロ・ヴァルガの変わり種。モリーニには言わずもがな、ガリミール は、50年代のNBC交響楽団のコンサートマスター、トランプラーは、ブダペスト弦楽四重奏団との競演で有名、ヴァルガは、レナー四重奏団のチェロ奏者で、ニューヨークフィルの首席奏者という錚々たるメンバーだ。
プロイセン王セットは、ご存じ21.22.23番と3曲あり、プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム2世からの依頼により作曲され、彼がチェロの奏者だったこともあり、チェロが独奏楽の様に活躍するように作られているのが特徴だ。23番は、弦楽四重奏曲でも数少ないユニゾンで始まる(たぶん4曲だけ)が、長調とは思えないほど重苦しく物憂げだ。そして、白鳥の歌ともいうべき第2楽章、そのシンプルすぎるメロディが何度も繰り返され変奏的に展開してゆき、あまりにも耽美で脳裏から離れない。モーツァルトの死までわずか1年、4楽章ともに長調でありながら、高揚感ないまま終わる曲調に何かしら影のようなものを感じるのは私だけだろうか。




0 件のコメント:

コメントを投稿