2026年2月26日木曜日

マーラー交響曲第5番嬰ハ短調_レヴァイン

 久しぶりにマーラー交響曲第5番嬰ハ短調 レヴァイン(C)フィラデルフィア管弦楽団 、フランク・ケイドラベック(TP) メイソン・ジョーンズ(HR)<1977年録音>を聴きたくなった。

フィラデルフィア管の圧倒的なサウンドが光り輝き、若き日のレヴァインの緻密さと驀進力を兼ね備えた名盤。
(写真右上)マーラーが夏の休暇を過ごしたオーストリアの避暑地、マイエルニッヒにある作曲小屋。ここで第5交響曲も作曲された。




2026年2月22日日曜日

モーツァルト 交響曲第41番 ハ長調 K. 551『ジュピター』_フリッチャイ

本日よりカミさん実家に帰省につき暫くは一人暮らしとなる。
モーツァルト 交響曲第41番 ハ長調 K. 551『ジュピター』、フェレンツ・フリッチャイ / ウィーン交響楽団(1961年録音)を聴こう。重厚になりすぎず、かといって軽薄でもない、絶妙なバランス。内声部の動きが手に取るようにわかり、ウィーン響特有の柔らかな響きがしなやかな歌心を見せる。第2楽章の深みのある Andante Cantabileは白眉。また、終楽章フーガ、弛緩することなくリズムをたたき出し最後まで突き進むさまは見事。すでに病魔に侵され、死を意識していたフリッチャイの余計なものを纏わず、ロマン的情緒を排した1曲と言えるだろう。


2026年2月20日金曜日

モーツァルト ピアノ協奏曲第23番_ブニアティシヴィリ

 カティア・ブニアティシヴィリ 弾き振り! 『モーツァルト: ピアノ協奏曲第20番&第23番、ピアノ・ソナタ K.545』(アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ)。またまたH氏より音源を頂いた。

アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズといえば、映画「アマデウス」の音楽も担当していたイギリスの名門室内弦楽団(その時はネビル・マリナー指揮)だ。
23番adagioは、私がモーツァルトを好きになった理由の楽章だが、このadagioは、時代とともにテンポが変化しているので面白い。1940年以降のものしか聴いていないが、ユーディナは極めて遅く、1950年台以降はホロビッツが最も速く、ハスキル、アニーフィッシャー・ハイドシェク・内田光子・グルダもそこそこ速い。1900年台後半で最も遅いのはミケランジェリか若き日のポリーニだろうか。2000年台以降再びadaigioらしい遅さに変化しているのか?知らんけど。ブニアティシヴィリは、きわめて遅い、グリモーの次くらいかもしれない。知らんけど。
カティア・ブニアティシヴィリのモーツァルトは、きわめて「ロマン派的」だ。スリリングでコントラストの強い演奏である。タッチも美しい。古典派のモーツァルトかと言えば・・・でも綺麗なので赦します。知らんけど。


2026年2月16日月曜日

シューベルト 交響曲第5番変ロ長調 D.485_スクロヴァチェフスキ

 シューベルト 交響曲第5番変ロ長調 D.485、スクロヴァチェフスキ(C)ミネアポリス交響楽団(1962年;Mercuryレーベル)

またまたスクロヴァチェフスキだが、Allegroのテンポでどれを聴くか決めているので・・・。「言わずもがな」だが、モーツァルト好きは総じてこの5番が好きなのである。なぜならシューベルトがモーツァルト大好きで作った曲(オマージュ)であることが明白だからだ。この曲の投稿時には何度も書いているかもしれないが、楽器編成、各楽章のテンポを見れば、40番k.550だと見え見えなのだから。Mercuryレーベルによる立体感溢れる録音で、「Mr,S」による各楽器の分離がよくわかり、内声部の動きが手に取るようにわかる。余計な情緒を排除し、正確なテンポによる躍動的な構築美。曲の持つ心地よい旋律と優美な雰囲気をそれとなく醸し出す若き「Mr.S」の見事な古典派としての演奏。


2026年2月14日土曜日

ブルックナー交響曲第6番イ長調_スクロヴァチェフスキ

 ブルックナー交響曲第6番イ長調 WAB.106(原典版)、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮、ザールブリュッケン放送交響楽団(1997年録音)で聴く。

非常に鮮明な冒頭のバイオリンによる「ブルックナー・リズム」の刻み。確固たる足取りで進む6番にふさわしい明快さ。
2楽章Adagioは、ブルックナー屈指の美しさをもつ。第1第2主題は変に情緒的でなく、第3主題の悲劇性も十分、全体を通して音色は比較的明るめで崇高な響きが伺える。3楽章の白眉は、「ブルックナー休止」後のトリオの重奏ホルンか。その後,交響曲第5番の第1主題があらわれる。終楽章、強い金管群のアクセントと取り巻くしなやかな弦楽群の対比をうまく表現している。優しい第2主題のヴィオラが好きだ。
あまり演奏会などでは登場しない6番だが、7番について好きな曲である。




2026年2月13日金曜日

モーツァルト 弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調 K.458《狩》_グァルネリ弦楽四重奏団

 モーツァルト 遡って弦楽四重奏曲を聴いていこう。その⑦

弦楽四重奏曲 第17番 変ロ長調 K.458《狩》、グァルネリ弦楽四重奏団(1971-75年ハイドンセットより)を聴こう。<狩>の愛称は、楽譜にある冒頭のファースト・セカンドヴァイオリンの主題が狩猟の際に使われる角笛の響きを連想させることからそう呼ばれるようになった。ゆえに表題的な意味合いも何もない。第2楽章の優雅なメヌエットと対照的なトリオがお気に入り。モーツァルトらしい上品で洗練されたメロディが、4つの楽器の間で受け渡されていく。グァルネリは、その「間」や「呼吸」を大切にしている。トリオでは、第1だけでなく他も美しい旋律を担当しアンサンブルの密度は増してゆく。3楽章、アダージョは、ハイドン・セット全体の中でも特に美しい緩徐楽章だ。変ロ長調から変ホ長調へ移行し、第1は、時に切なく憂いをもち、他は優しく包み込むように和声を支える。第4楽章の軽快さは、ハイドンさながらか。グァルネリ弦楽四重奏団の温かみのあるアンサンブルとしなやかさは、この17番にお似合いだ。



2026年2月4日水曜日

ドヴォルザーク 交響曲第8番_ビエロフラーヴェク

 ドヴォルザーク 交響曲第8番 ト長調 Op.88 , B. 163、ビエロフラーヴェク(C)チェコフィルハーモニー(1992年録音)で聴く。

チェコフィルが持つ素朴でシルキーな温かみのある音色(特に木管楽器のさえずりや、厚みのある弦楽器の響き)が最大限に活かす。少々「おとなしい」と感じられることもあるが、ドヴォルザーク特有の郷愁を美しく描き出しているといえよう。
第1楽章(Allegro con brio) 冒頭のチェロによるト短調の主題は、重くなりすぎず、深い呼吸で始まる。木管群は森の中の鳥のさえずりの様に瑞々しさを際立たせる。
第2楽章(Adagio)、冒頭の弦楽の優しさがたまりません。
第3楽章(Allegretto grazioso)、3/8拍子の哀愁のワルツともいうべき独特のリズム、変に甘くなりすぎず気品ある演奏。中間部の民族舞踊風の旋律への移行もスマートにこなす。名手イジー・ミフレの艶やかで温かみのある音色が全体を引き立てる。
第4楽章(Allegro ma non troppo)冒頭のトランペットのファンファーレ、もどとなく優しくそれでいて輝かしく鳴り響く。白眉は、朗々としたチェロの深さからの怒涛の終焉へ向けての高揚感もお見事。首席指揮者就任期間も短いがチェコフィルの良さを最大限に発揮させ、節度と美しさへのこだわりを表現したビエロフラーヴェクに感服。


2026年2月2日月曜日

ブルックナー ラテン語によるモテット集_ラトヴィア放送合唱団

 ブルックナー:ラテン語によるモテット集(ラトヴィア放送合唱団/シグヴァルズ・クラーヴァ<C>)(2020年録音)

先日友人がほかのアルバムを聴いていたので、こちらを聴いてみる。以前にラフマニノフの「晩祷」を聴いたことがあるが、その時、ソプラノの美しさとベースの低音の底力に惹かれていたが、やはりという感じ。リガ大聖堂での録音効果か、残響の多さが相俟ってハーモニーの美しさ、敬虔さを引き立てている気がする。