2016年2月21日日曜日

チャイコフスキー 弦楽四重奏曲集

今朝の音楽。チャイコフスキー 弦楽四重奏曲集です。
チャイコフスキーには、1番があまりに有名過ぎて他が全く演奏されない、聴かれないものが2つあります。
1つは、言わずと知れたピアノ協奏曲。2.3番は置いてけぼり。
そしてこの弦楽四重奏曲。1番のアンダンテカンタービレが飛びぬけてメジャーなため、やはり2.3番は蚊帳の外状態。そんな2.3番と学生時代に作曲した「変ロ長調第1楽章」も今日は一緒に聴いてあげましょう。
演奏は「ボロディン四重奏団」。今でも彼らのショスタコービッチの弦楽四重奏曲集は、歴代最高だと思っています。
こちらは、そのオリジナルメンバーではありませんが、伝統のロシアの情感溢れる演奏は失われておらず、その憂愁美は健在。
2番の第三楽章のアンダンテの深い哀しみのメロディーも魅力的です。
3番の第三、第四楽章の対比も見事です。悲嘆から希望へと言う言葉がぴったりか。
そしてこのCDには、おまけに弦楽六重奏曲がついています。「フィレンツェの想い出」と名付けられたこの六重奏曲も素晴らしいです。
ボロディンSQの六重奏曲は、3回録音(1:タラリャンの第二ビオラ、ロストロボーヴィツチの第二チェロ 2:バシュメット第二ビオラ、グートマンの第二チェロ)がありますが、勿論こちらは3回目(ユーロフの第二ビオラ、ミリマンの第二チェロ)。
第2楽章 アンダンテカンタービレ。ピチカートに乗せた美し旋律は、筆舌。クライマックスは、六重奏ならではの絶妙な絡み合いの中、イタリア風と思わせといて、やはりロシア民族的な舞曲の主題。
悲愴の3楽章を思わせる盛り上がりぶり。非常に面白い弦楽六重奏です。

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