2020年8月11日火曜日

ベートーヴェン 交響曲第2番_コンヴィチュニー

今週からまた暫く在宅勤務が続く。そして恒例の盆休みの下関帰省も今年は断念。とはいえ来週は暑休休暇。如何にして過ごすかと思案しながら音楽鑑賞。
ベートーヴェン 交響曲第2番ニ長調OP.36を聴く。コンヴィチュニー、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1959年録音)にて。2番は、最も地味で中々演奏会でも扱われることのない影の存在。しかし、モーツアルトのジュピターを引き継ぎ、第九へと通じる下地的な曲であり、「遺書」を書いた1802年にハイリゲンシュタットで作曲された実はかなり重要な曲でもある。楽曲的にも長い序奏の展開、メヌエットからスケルツォへの変貌など革新への下地でもある。今晩のように、ちょいとベトシンでも聴こうかとした時に手に取るのはコンヴィチュニー盤。その分厚い音の響きが安心感をもたらす。低重心でありながら木質な弦楽群、まろやかな木管群が耳に心地よい。第1楽章、序奏部途中、ニ短調のアルペジオの下降旋律に第九の予感を感じる。第2楽章は、この曲の白眉ともいえる。一般的なベートーヴェン像を覆す甘美で優しさに満ちたメロディ。しかしコンヴィチュニーはそんな情緒にとらわれず、男前に演奏する。しかし弦楽群の暖かみのある音色が加わりいい塩梅となっている。弦楽群とホルンとの対話、フルートとオーケストラの対話も楽しみたい。第3楽章、非常に短い舞曲であるが、トリオにおいて第九のトリオを暗示させる。強弱・高低の面白さも味わおう。終楽章、快速展開。チェロの温かな主題に続いて木管群の第2主題が即座に現れる。キビキビとした動きの中で、管楽群が有機的に絡んでくる。ひっそり始まると思いきややや情熱的なコーダに胸を弾ませながらエンディングを迎える楽しさを有難う。2番、たまに聴くといいですね。


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