2023年8月26日土曜日

ブラームス ピアノ協奏曲第1番_ワイセンベルク

 ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調OP.15を聴く。カラヤンのお気に入りであったがゆえに、持ち味が十分に発揮されているとは言い難かった不遇のピアニスト。そんなワイセンベルクが、1972年にジュリーニ:ロンドン交響楽団と組んでの録音。皮肉にもカラヤンがたぶん演奏も録音もしなかった、この曲。速度表記のない第1楽章だけにジュリーニにはぴったり。もちろん冒頭からジュリーニの男気炸裂。いつもながらのゆったりテンポ、風神雷神のような豪快なティンパニー!!ワイセンベルクも気合十分。スマートさをかなぐり捨てて男気と男気の勝負!でも1音1音の美しさはさすがだ。展開部、ワイセンベルクの打鍵に刺激されジュリーニが吠えてるぞ。圧巻の嵐の第1楽章だ!!第2楽章、低弦部の重厚さの中、ワイセンベルクのリリックな音色は、やさしく少女の髪をなでるかのようだ。中間部の強奏ではクリアの音で気持ちの高まりを思わせる。終楽章、出だしのバロック風のピアノのはワイセンベルクの十八番!ラストへの怒涛の競演も凄味も聴きどころ。ロマンチシズムたっぷりの名演!しかし録音悪し( ノД`)シクシク…名盤ではなし!!



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