2023年11月11日土曜日

モーツァルト レクイエム_ケンペ

 なんとなく久しぶりにモツレクを聴きたくなる。ルドルフ・ケンペ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 聖ヘトヴィク大聖堂合唱団 (S)エリーザベト・グリュンマー (A)マルガ・ヘフゲン (T)ヘルムート・クレープス (Bs)ゴットロープ・フリック (1955年MONO録音)。カラヤンに遡ること6年前の録音だ。フルトヴェングラーの録音が残っていないので(演奏はしたらしい)、BPO戦後初の録音とも言えよう。ゆっくりとしたテンポのケンペのモツレクは、その古びたエリーザベト・グリュンマー の発声法も相まって、フルヴェン時代の影響が色濃く残るベルリン・フィルの漆黒の響きを味あわせてくれる。聖ヘドヴィッヒ合唱団のしっかりとした歌唱は、インテンポで進むケンペの棒にマッチし、極上のフーガを奏でる。ゴットロープ・フリックの声は、柔らかみのあるバス、ヘルムート・クレープスは、若々しい歌声。サンクトゥス、ベネディクトス、アニュス・デイと、これまでと違う速めのテンポにしたのは、ジェスマイヤーによるものと区別するためかは分からない。いずれにしても、ベルリン・フィルの貴重な録音であることに疑いはない。



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