モーツァルト 遡って弦楽四重奏曲を聴いていこう。その⑥
弦楽四重奏曲第18番イ長調 K.464、ジュリアード弦楽四重奏団(1962年録音)。「ハイドンセット」5曲目。18番は、有名な「狩り」「不協和音」に挟まれた地味な印象を受ける曲だが、最も哲学的であり、如何にもベートーヴェンが好みそうな瞑想かつ内省身を帯びたとんでも曲である。実際、ベートヴェンが最も感銘と影響を受けた曲であった。
第2楽章、メヌエットは、単なる舞曲に留まらず、三拍子の中に短い不協和や対位が差し込まれたりします。またTrioではお得意の色彩的に暗転する部分や和声の微妙な移り変わりが施され、表情の変化を楽しめます。第3楽章アンダンテカンタービレは、変奏曲で低弦を中心にした陰影の深い変奏を、第一ヴァイオリンが叙情的に歌う変奏を、対位法的展開による変化をと各声部の性格を如実に表現します。この曲は情緒に流されすぎず、音楽の骨格をしっかりと味うには、ジュリアードは最適かも知れません。

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