チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番変ロ短調OP.23, サー・クリフォード・カーゾン(P)サー・ゲオルグ・ショルティ;ウィーンフィル<1958年録音>を聴く。カーゾンと言えば、私の中ではモーツァルト27番だが、今回は、この奇天烈な組み合わせによる、これまたチャイコフスキーというミスマッチな作品を・・・。
しかし、ともにサーの称号を持つ2人の競演+デッカ&カルショーの録音。予想通りの「静と動」の対比が独特のテンションを引き起こしている。カーゾンの打鍵のパーカッシブな質感がリアルに捉えられているだけでなく、弦楽群のシルキーな手触りや、木管楽器の芳醇な響きも失われていない。とても1950年代とは思えない録音。フルパワーのショルティの引張りにカーゾンもウィーンフィルもよく堪えたなという気もする。第2楽章、ニーダーマイヤーのフルートがいい!!カーゾンの端正なピアノに寄り添う、あの「古き良きウィーン」を感じさせるフルートの響きは、まさにニーダーマイヤー時代のウィーン・フィルならではのものか。中間部で聴かれるヴァイオリンの旋律は、ボスコフスキー特有の柔らかく、かつ気品のあるヴィブラートやねぇ。カーゾンの流れるような音の粒、よかとです。終楽章、高速パッセージを余裕ぶっこいてこなすカーゾンのクールさは、たまらんです。
何故か爽快さの残る異色の名盤です。

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