2026年10月12日月曜日

チャイコフスキー 交響曲第4番_ハイティンク

 火の玉4番ではなく大人の4番を聴いてみよう。

チャイコフスキー交響曲第4番ヘ短調Op.36、ハイティンク(C)コンセルトヘボウ管弦楽団(1978年録音)を聴く。

激情、絶望、運命との闘いを前面に押し出すと、非常に劇的な作品になる。しかし感情をむき出しにするのではなく、激情をオーケストラ全体の構築力の中に収め、悲劇を大きな交響曲として描いてゆく。そこに、ハイティンクの魅力がある。

コンセルトヘボウ管は弦の厚みと柔らかさ、木管の色彩、金管の充実感が互いを損なわない、それをうまく整理して単なる大音量ではない、奥行きのある響きを導き出す。

第2楽章、ヤン・スプリロンクのオーボエは、華やかなロシア風の歌というより、ひとり静かに過去を振り返るモノローグのようで大人だ。

終楽章、ハイティンクは、猛烈な速度や荒々しいアタックだけに頼らない。リズムを明確に保ちながら、弦と金管のエネルギーを結集する。だから、音楽がただ騒がしくなるのではなく、終楽章としての構築性を維持できるのだ。そしてそれを可能にしているのは、コンセルトヘボウ管の弦の厚みと金管の充実ぶりだ。それでは、爆発していないのか?否!ちゃんと整然と爆発している!!!



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