2016年10月7日金曜日

モーツァルト ピアノ協奏曲第25番_ハイドシェック

3連休前の金曜日は、「クラシック三昧」で。
まずは、モーツァルト ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503から。
ピアノは、ハイドシェック。ヴァンデルノート:パリ音楽院管弦楽団(1961年録音)です。
このコンビは、全集を見かけたことがなく、9.12.18-27番と、バラバラと持っています。ハイドシュエック、20代中頃の若々しい自由闊達な演奏だ。それを、巨匠ヴァンデルノートと明るい音色のパリ音楽院管(1967年解散、後のパリ管)が支える。
さて、名曲ひしめくモーツァルトの20番台のピアノコンチェルトにおいて、影が薄い25番を敢えてチョイス。
実は、「ジュピター協奏曲」と渾名されており、実に壮麗なファンファーレで始まり、非常にシンフォニックな曲調なのである。
ハイドシェックは、この第1楽章のもつ華やかさと軽やかさを爽やかに弾いているが、一音一音が実に「堅音」である。それが、この曲の格調高さに合っているような気がする。
堂々としたファンファーレで始まる曲も、そう!過ぐにお得意の短調(ハ短調)が登場。そして案の定、短調と長調の間を行ったり来たりする。でもその中で、第二主題のピアノの可愛いらしいこと。この1楽章で見せるモーツァルトの心の振幅には驚かされます。
白眉は「展開部」。主題を1音ずつ上げながら、ピアノ、ファゴット、オーボエ、フルート、弦楽と入り乱れてのポリフォニー。圧巻。第2楽章は、安らぎの極致。満たされた眠りから醒めた時に味わう「心の落ち着き」を与えてくれるそんな緩徐楽章である。
ハイドシェックの語りかけてくるような音の響きが良い。
第3楽章は、明るく晴れやかなロンド。ハイドシェックの強弱の巧さ、流れるようなパッセージに付加された装飾音の軽やかさが光ります。今夜はこの一般的には影の薄い、隠れた名曲からスタート。

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