2017年5月21日日曜日

フォーレ「レクイエム」_バレンボイム

金曜日の午後から少し寒気がして、あかんなぁと思っていたら案の定、熱が38度、得意の「土日風邪」。熱は薬ですぐに下がったが、ぼっーとして土曜日を過ごす、今朝は少し回復するも身体はまだ少し辛い。
でも音楽を聴けるくらいにはなっている。
今朝は、フォーレの「レクイエム」を聴こう。
バレンボイム:パリ管弦楽団+エディンバラ・フェスティバル合唱団、シーラ・アームストロング(Sp)フィッシャー・ディスカウ(Br)ピュイ・ロジェ(Org)<1974年録音>
フォーレの「レクイエム」といえば、クリュイタンス盤を誰もがあげるのではなかろうか。「フォーレ、レクイエム、名盤」でググっても決して登場しない当盤であるが、くしくも、同じパリ管(当時は音楽院管弦楽団)とフィッシャーディスカウのバリトン、ピュイ・ロジェのオルガン。若きバレンボイムの野心的・挑戦的な布陣なのだ。そして、バレンボイムの意図通りクリュイタンスを超える名盤ではないかと秘かに思っている。
コーラスの出来が良いというのもあるが、フィッシャーディスカウも12年の時を経て円熟味を増している、アームストロングの声も華やかで満足のいくものだ。
「 Introit et Kyrie」...出だしを極めて抑制したコーラス群、‟et lux perpetua luceat eis.”「絶えざる光が彼らを照らしますように」で
一気に解放!そのメリハリの自然さは素晴らしい。そして終始鳴り響くチェロの重低音。この曲においてこれは極めて重要なのだ。
「Offertoire」「Libera me」...フィッシャーディスカウの歌声はやはり特級品だ。
「Pie Jesu」...アームストロングの独唱は、少し艶っぽいが決して清楚さを失わずむしろ華やかさがあり良い。
フォーレの言葉「私にとって死は、苦しみというより、むしろ永遠の至福の喜びに満ちた開放感に他なりません。」
その「至福の喜びと開放感」をバレンボイムのひたむきな情熱の力で見事に表現できているのである。お勧めの一枚です



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