2016年7月30日土曜日

ベーム バイエルン放送響の爽演_グルダとのMOZART:ジュノム

今朝の一枚は、大のお気に入りのベーム:バイエルン放送響のLIVE盤です。(1969年:ミュンヘン宮殿ヘラクレスザールLIVE)
これは、両演奏とも外せない名演である。
まずは、9/30のグルダとの共演。
モーツァルト ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 k.271「ジュノーム」。
グルダ、ベームは、滅多にお目にかかれない。そして、何よりグルダの9番は、私にはこの一枚だけという貴重かつ神聖な一枚である。ベームらしいゆったりとしたテンポの第1楽章冒頭のオーケストラの主題に導かれ、グルダの極上の美音が始まる。ベームの伸びやかで明るい演奏が、グルダのピアノを引き立てます。そして一音一音、確信に満ちたグルダのタッチに陶然とする。
第二楽章は、白眉。深く沈みこんだ翳りの中に見える一点の「光」を求めて彷徨うモーツァルトの心の奥底に沈む<悲しみ>をかくも繊細なタッチで表現しつくすグルダの天才性を垣間見ることができる。
そして、10/2のブラームス 交響曲第1番。
ベームの1番は、私には1959年のベルリンフィルとのスタジオ録音が何といってもNo.1であるが、こちらのLIVEもその高揚感は素晴らしいものがある。ベームのライブでみられる野性味溢れる部分を思う存分味わえる爽演。録音がもう少し良ければ・・。
弦楽群も金管群もそのパフォーマンスを思う存分発揮しており、とにかく「鳴る 鳴る」。この終楽章を生で聴いていたら度肝を抜かれ昇天したに違いない。


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