2023年12月16日土曜日

シューマン 交響曲第3番「ライン」_サヴァリッシュ

 シューマン 交響曲第3番変ホ長調OP.97「ライン」、サヴァリッシュ、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(1973年録音)にて聴く。

N響アワーのOpening曲としても使われた(2008-12年)第1楽章は、逆巻くローレライの川浪を思わせる。とにかくこの時代の「SKD」は素晴らしい。シルキーな弦楽群、「ライン」に欠かせないペーター・ダム率いるホルン群、ゾンダーマンの乾いてメリハリの効いたティンパニー。木管群の豊かな響き。そしてサバリッシュの清冽な音楽性が躍動感の中に筋肉質なオーケストレーションを生み出す。決してマーラー編でなくても完成度の高い演奏だ。4楽章、調記号は変ホ長調でありながら「変ホ短調」の荘厳なコーラル。バッハの平均律クラヴィア第1巻:第24番 ロ短調 BWV.869の旋律。ここが「ライン」の真骨頂。SKDの低弦群のなんと重厚感のある音色。さあ、フィナーレへ向け、ケルン大聖堂の鐘が「変ホ短調」で響く。1拍遅れのホルンがこだまのようにFp。押しも押されぬ名盤であります。



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