2023年12月9日土曜日

ブラームス ドイツレクイエム 41

 ドイツ・レクイエムを聴く 41

またまた、大学の同級生H君よりの戴き物。最近は円盤組合や塔やニッパーに行くこともなく戴き物が多い。
ピアノ4手によるドイツ・レクイエム。フィリップ・モルによる編曲版、【演奏】フィリップ・メイヤーズ(P)フィリップ・モル(P)マーリス・ペーターゼン(S)コンラッド・ジャーノット(Br)
ベルリン放送合唱団
サイモン・ハルジー(合唱指揮)【録音:2009年11月11-13日】
ドイツ・レクイエムはブラームス自身の手による4手のピアノによる編曲された楽譜が残っているが、声楽パートも無く、ピアノのみで演奏するためのものだ。そのため、録音する場合は総じて編曲が行われるが、当盤もアメリカのピアニスト:フィリップ・モルによる編曲である。1曲、比較的優雅なテンポでスタートし、コーラスは極めて透明感のある歌いだしで変に重さを感じない。ピアノ版の良き面であろうか。さすがにベルリン放送合唱団は淀みなくパレストリーナ風の対位法をこなす。2曲、変ト長調に転じてからのコーラスの美しさと柔らかさは聴き物。ピアノの編曲も面白い。2曲の醍醐味「Aber des Herrn Wort」のテノールも気張りなくきっちり決まっている。ソプラノの余韻も美しい。3曲、ジャーノットは、伸びのあるモノローグを聴かせてくれる。後半部の壮麗なフーガは、あくまでも美しく柔らかくがモットーのようだ。5曲、ソプラノのペターゼンは、まろやかな好きな声だ。テンポは少し速め。6曲、ピアノ版では、やはりどうしても劇的さが不足するのは致し方なしか。中間部の勝手に七色のハーモニーと呼んでいる部分のテンポとゆらぎには不満が残る。大フーガのテンポは個人的にはもう少し遅くして欲しかった。7曲、この出だしは弦楽群の美しい調べがないとなぁ、ピアノ版を聴くと、どうしてもそう思うのであります。ベルリン放送合唱団は、さすがでした。



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