2007年3月11日日曜日

癖になる音

2/10に美しいメロディーの代表としてボロディンの弦楽四重奏曲第二番第3楽章「ノクターン」を紹介した。この曲は、このまま終わってもいい、いや終わるべきだと思うのだが、実はその後に一種独特のフモールとも言うべき第4楽章{フィナーレ~アンダンテ・ヴィヴァーチェ}がある。

kenさんのブログ2/20「音は自然に寄り添うものだ」でアンサンブルの妙が紹介されているのでご覧いただきたい。正直に述べると、「なんじゃあこりゃあ」という怪しい音で始まる。しかし、その後に出てくる自由闊達な足音のような流れるテンポの中で、弦が一糸乱れず蠢くので話は変わる。半音階の4部音符と全音階の8分音符の違った動機が不思議と合うのだ。鬱なチェロと躁のヴィオラと言ったところか。確かにkenさんが書いているように、もし下手な演奏家のアンサンブルなら聴けたもんじゃないだろう。それこそ「なんじゃこりゃあ」で終わってしまう。しかし、聴けば聴くほど癖になるのだ。このボロディンの第4楽章は。

それではボロディン四重奏団でお聴きください。borodin_2_4 (クリック)。

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