2019年1月2日水曜日

ブラームス 交響曲第1番_ヨッフム



毎年、正月三箇日には「ブラ1」を聴くことにしている。何か諸々、時代が変わろうとしている2019年の初めに聴くブラームスの1番は何が良いか?迷った末に選んだのは、ヨッフム、ベルリンフィル:1953年録音。
第1楽章のゆったりとしたテンポから現れるテーリヒェンの打音。弦楽群の分厚さはまさにフルトヴェングラーの音。しかし「オドロオドロさ」は微塵もない。重厚感は失わず、それでいてどことなく明るい生気を感じるのだ。第2楽章の美しさは、速いテンポにもかかわらず弦楽群を充分に歌わせ、木管群の上手さを引き出している。濃厚なうねりの中で明日への「祈り」を捧げるかのよう。ボリースのソロもその繊細さがここでは生きる。終楽章は何と言ってもアルペンホルン直前のテーリヒェンの滾るティンパニーロール。そこからクララへのラブコール。アルペンホルンもさることながらニコレの澄み切ったフルート、それに続くトローンボーン・ファゴットの哀愁感は抜群。完璧な序奏だ。そして弦楽群の整然としながらも艶のある響きが第1主題以降快速に進んでいく。展開部でオーケストラの音場が際限なく広がりを見せる。そしてコーダにおける金管群の張りのあるファンファーレ。絶妙なアッチェラントからの怒涛の終結。明日からも頑張ろう!!

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