2023年8月6日日曜日

ドヴォルザーク 交響曲第8番_ドラティ

 相変わらず暑い日が続きます。こんな日は爽快な曲でも聴きたい。ドヴォルザーク 交響曲第8番ト長調OP.88 ドラティ、ロンドン交響楽団(マーキュリー盤:1959年録音)を聴こう。

第1楽章序奏は、ゆったりとしたテンポで始まり、フルートのさわやかな音色とともにダイナミックかつ雄渾な第1主題。マーキュリーのシャープな音にずばりマッチ。序奏と第1主題の何気ない対比で曲に吸い込まれてゆく。コーダも思い切りの良さもドラティならではの男気を発揮、素晴らしい。第2楽章は、中間部が好きだ、フルートとオーボエのあとに登場するヴァイオリンソロ。その後のトランペットの高らかな響き。白眉は短い第3楽章か。ドラティは、高速のテンポで小粋に進んでいく。哀愁のト短調と呼ぶべき出だしのワルツはメロディテーラーのドヴォルザークらしい美しさ。中間部のボヘミア風味の哀愁感もたまりません。コーダは、2/4拍子だが、実質は3/2拍子。この曲の主役ともいうべきトランペットがきちんと最後を締めくくる。終楽章、爽快なトランペットのファンファーレとともに序奏が始まり、チェロが主題をゆったりと奏でる。トルコ風の陽気なメロディが入り、半音下げの転調の遊びをまじえ、フィナーレへ。ここで、チェロが変奏曲を滔滔と歌うのも面白い。コーダの急速展開はドラティのまたまた男気が登場。直前のブレーキもこうくるかぁ!やはりドラティの切れ味はそそられます。






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