2024年2月3日土曜日

サン=サーンス 交響曲第3番「オルガン付き」_オーマンディ

 本日カミさんは、実家に帰省。一人で大音響で聴きたい曲がある。サン=サーンス:交響曲第3番ハ短調 op.78「オルガン付き」、オーマンディ、フィラデルフィア管弦楽団、(Or)エドワード・パワー・ビッグス<1962年:録音>。オーマンディの18番とも言うべきこの曲の2度めで、当時、人気を博していたエドワード・パワー・ビッグスをオルガニストに招いての録音。グレゴリオ聖歌「ディエス・イレ」を循環主題にしたこの曲のドラマチックさと、主題が変わっても裏で細かい音型を刻みながら動き続ける部分が妙に心を揺さぶられる。第1楽章後半で静かなオルガンの響きに導かれ登場する弦楽群の調べの美しさも捨てがたい。第2楽章、フィラデルフィアサウンドの真骨頂。地柄強い弦楽群、跳ね回る木管群、そしてサン=サーンスならではの、ピアノのIN。美しい弦楽器の調べが静かにながれ、低弦群がおさめるといよいよ後半部、劇的なオルガンの響き、水面のきらめきのような4手のピアノの循環主題。ハリのある金管群。緊張感のあるフーガと牧歌的な木管群の主題が交互に現れながら、その中を循環主題が壮大なコラールのように奏でられていく。フィラデルフィア管は、全く弛緩せず壮麗さを保つ。はい、名盤です。



0 件のコメント:

コメントを投稿