2026年6月28日日曜日

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第4番_ミケランジェリ

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第4番ト短調Op.40、ルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(ピアノ)エットーレ・グラチス指揮/フィルハーモニア管弦楽団(1957年録音)にて聴こう。

この4番を聴くといつも思うのは、「砂の器」の和賀英良が弾く<ピアノ協奏曲【宿命】>である。曲が似ているとかではない。4番こそが、ラフマニノフにとっての一生・宿命の曲のように感じるからだ。たぶん、砂の器は曲としては2番のオマージュだと思うが。

第2番・第3番ほど甘美な旋律を前面に出さず、ジャズ的なリズムや複雑な和声を織り込んだ4番。ロシアから亡命してアメリカで過ごしたラフマニノフのある意味、真骨頂かもしれない。

第2楽章;ラルゴは白眉。まるで夜明け前の湖面のようだ。

ミケランジェリの弱音は、ほとんど音が消え入りそうなほど繊細なのに、芯が失われない。弦楽器との対話も絶妙で、グラチスの伴奏は決して前へ出ず、ピアノを柔らかく包み込む。「美しい」というより気高い演奏だ。ミケランジェリが、無名のグラチスを気に入っていたわけがわかる。


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