2017年4月22日土曜日

シューマン 交響曲第2番_シノーポリ

シューマン 交響曲第2番 ハ長調 Op.61を聴く。4番が一番好きなはずなのに、2番目に好きな2番を何故か一番聴いている気がする。
今日は、シノーポリ指揮ウィーンフィル(1983年録音)で。シノーポリは、この後、シュターツカペレ・ドレスデンと全集を録っており、勿論保有していますが、今日はVPOで。
精神障害に悩まされていた1845-46年の作品で、「頭の中でハ長調のトランペットが響いている」とシューマンが言った幻聴の<トランペットのモットー主題>からスタート。
何といっても第3楽章アダージョのやるせなさ、憂いに満ちたメロディは最美といってよいだろう。第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが非常に高い音へ昇っていってトリルになるところなど、何度聞いても脳が鷲摑みされてしまう。この楽章は、単に美しいだけでなく、になやら「彼岸」への静かな到達のようなものを感じるのだ。シノーポリは、この演奏をするにあたり、「シューマンの正気と病魔について」というノートを書いている。彼は、パドヴァ大学で心理学と脳外科を学んでおり、楽曲と病気の回復過程を記載しているのも面白い。
この2番は、シノーポリにとってはずせない1曲かもしれない。

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