2016年9月2日金曜日

ドイツ・レクイエム 14



月に1度は聴きたくなるブラームス「ドイツ・レクイエム」シリーズ。第14回目となります。
①クレンペラー②サバリッシュ③ヤルヴィ④ジュリーニ➄セル⑥コルボ⑦アーノンクール⑧ケーゲル⑨ロバート・ショウ⑩アクサンチュス⑪コッホ⑫ヘレヴェッヘ⑬シノーポリ
第14回は、「ドイツ・レクイエム」ファンお待ちかねの「クーベリック;バイエルン放送交響楽団&合唱団」(1978年Live録音)です。
三位一体(コーラス・ソリスト・オーケストラ)の名演。
低弦及びティンパニーの重量感がその敬虔さを支え、コーラスの美しさが祈りの深さを醸し出す。ソリスト2人のLIVEならではの高揚。(しかし安定感は失わず)
第一曲:厳かな低弦で始まるこの曲。中間部からはクーベリックは通常よりもたっぷりとしたテンポで歌わせます。そのオーケストラとコーラスの統率のとれた美しさにまずは感嘆。
第三曲:ヴォルフガング・ブレンデル(バリトン)の声は素晴らしい。こうした説得力のある厚みのある声が好きだ。
そして後半の壮麗なフーガは出だしから息をのむ。実にシンフォニックな構築。
第五曲:エディト・マティス(ソプラノ)の歌声は、愛情たっぷりの響きをもつ。ブラームスのもつ内面の柔らかさ・優しさが滔々と浮かび上がってきます。
第六曲:バス独奏後の劇的な作りこみが大フーガへ向けて異常に盛り上がっていく。咆哮する金管群、蠢く弦楽群。賛歌は力強くそして壮麗に進行してゆく。そして輝かしいまでのフォルテシモ。
クーベリック盤。やはりはずせない一枚です。


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