2008年5月24日土曜日

アルペジオーネ・ソナタ

雨の日の今日は シューベルト 「アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821」を聴こう。
しっとりと。
アルペジオーネというギターに似た楽器が19世紀中期頃にわずかだけ存在していた。またの名を、<ギターレ・ダムール><ギターレ・ヴィオロンチェロ>という。今は、忘れ去られた楽器だ。シューベルトのこの曲名でしか知ることができない。
勿論現代は、主にチェロ、そしてヴィオラにて演奏される。
シューベルトらしい憂いと翳りがにじみ出てくる曲だ。チェロに寄り添うピアノがまた切ない。

それでは聴いてください。
演奏は、マイスキー&アルゲリッチです。

arpeggione_sonata_a_minor_d821 (クリック)

2008年5月18日日曜日

初めてのクラリネット ~ モーツァルトを語る 第52弾

Milano1_3モーツァルトとクラリネットと言えば、既に紹介した、K581とK622であることは誰も否定しがたい事実だろうが、第52弾は、モーツァルトが初めて、クリネットを用いた作品「ディヴェルトメント 第1番 変ホ長調 K.113」を紹介したい。

たぶんイタリア旅行(ミラノのマイヤー邸にて)で初めてクラリネットに触れ、すぐさま作品を作りたかったのだろう。<ザルツブルクのオーケストラには、少なくとも1777年までは、クラリネット奏者がいなかったようだ。)クラリネットは、モーツァルトが生涯愛した楽器だ。この曲は、15歳のときの作品で、その後、第2稿としてオーボエ、イングリッシュホルン、ファゴットを追加している。特徴としては管と弦の交互の掛け合いだろうか。特に好きなのは、第3楽章のTrioだ。このトリオ部はト短調で極めて印象的だ。これに呼応して第四楽章の展開部にもハ短調のフレーズが少し出てくるのでおもしろい。

最後に、変ホ長調は、結構お気に入りの曲が多く、名曲が多いことを付け加えておこう。ピアノ協奏曲第9番や22番、ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲、「魔笛」、交響曲39番、弦楽三重奏のためのディヴェルティメント などがそれだ。


それではお聴きください。k.113(クリック)

2008年5月10日土曜日

雨の土曜日 ~ モーツァルトを語る 第51弾

Flute 雨の土曜日は、単身赴任者にはつらい。なにもすることがない。
その上、意外に激しい雨。こんな日は、音楽を聴きながら読書するしかない。

第51弾は、「フルート四重奏曲第2番 ト長調 K285a」から始めよう。
フルートの柔らかな響きが気分を爽快にしてくれる。ましてちょっと飲みすぎた翌日には。K285aは、もともとK285の第1楽章に続いて、第1楽章がその第2楽章、第2楽章が第3楽章に位置づけられていた。しかしその後、紛失されていたとされていたド・ジャンのための四重奏曲の1曲がこの2楽章作品であるとされ、K285aとなった。

それでは聴いてください。

andante_quartet_k.285a (クリック)

tempo_di_menuetto_quartet_k.285a (クリック)

2008年4月29日火曜日

ラルゴ

今日は、宮崎は昼に25℃まで気温上昇。でも清清しい春の陽気。やっぱりこの季節は一番過ごしやすい。掃除を済ませ、干していた洗濯をたたみ。ちょっと一息。

こんな夕方は、バッハの「チェンバロ協奏曲第5番ヘ短調 第二楽章 Largo」でも聴こう。

そう ピノックで。
bach_5_bwv1056_2. Largo (クリック)

2008年4月26日土曜日

ほめたたえよⅡ ~ モーツァルトを語る 第50弾

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今日は、宮崎に来て3度目の結婚式に参列した。いずれも主賓の挨拶をせねばならず、プレッシャーを感じつつ宴席が始まるのを待つ。何度やっても緊張はするものだ。とくに列席の人数が多いと。結婚式のあとは、いつも教会音楽を聴くようにしている。キリスト教徒でもないのに不思議だ。

第50弾は、ヴェスペレ「主日のための晩課」K321から「Lautate Domini」。Lautate Dominiは、もちろん K339が誰が聴いても名品だ。しかし、こちらのアリアも好きだ。この曲は、オルガンが独立で演奏しているのが珍しい。

それでは、聴いてください。_k.321 - 5(クリック)

2008年4月25日金曜日

爽快 2番目のイ長調シンフォニー ~ モーツァルトを語る 第49弾

 
モーツァルトのシンフォニーには、3つのイ長調シンフォニーがある。一番有名なのは、言わずと知れた29番。私のお気に入りの一つだ。だから後のお楽しみに勝手にしている。
そして14番(K114)と今日紹介する「交響曲 第21番 イ長調 K.134」。

イ長調はアマデウス旋律の王様と勝手に呼ばせてもらっている。やはりイ長調でのホルンはハイトーンで最高だ。また、フルートも美しい。第一楽章、ファーストヴァイオリンの軽やかな飛躍に、第二楽章のフルートのオブリガード、第三楽章のトリルと三連譜とそれに続くピチカートと楽しみがいっぱい詰まっている。


それではお聞きください。mozart_21_k.134 (クリック)

2008年4月12日土曜日

初めてのジュピター音型 ~ モーツァルトを語る 第48弾

モーツァルトには、有名な「ジュピター音型」(C-D-F-E)がある。
もちろん交響曲第41番「ジュピター」第4楽章に使われる音型だからそう呼ばれる。
ある意味、モーツァルトにとってこの音型は生涯のテーマであった。
彼が8歳の時、ロンドンで初めて作曲した交響曲第1番第2楽章では既にその音型がホルンによって奏でられている。

第48弾は、「交響曲第1番 変ホ長調 K16」。
モーツァルト8歳のときの作品だ。ロンドンで活躍するクリスチャン・バッハやアーベルたちの公開演奏会に刺激を受けて作ったとされる。第2楽章アンダンテ ハ短調(5分50秒あたりから)。その旋律に籠められた悲しみに驚嘆する。8歳の少年が何故に最初の交響曲の緩徐楽章に死の調性とも言うべきハ短調を選んだのだろか。

それでは、聴いてください。
mozart_01_k.16 (クリック)

2008年4月3日木曜日

軽やか ヘ長調 ~ モーツァルトを語る 第47弾


東京より何故か遅れて宮崎にも桜の満開の時が来た。当然こちらのほうが暖かいのに不思議な気がする。
さて第47弾は、「交響曲第18番 ヘ長調 K.130」。数少ないヘ長調の曲だ。ヘ長調の曲は、軽やかな曲想が多い気がする。K138,K413,K459,K370などが挙げられる。
18番は天才少年モーツァルトの溌剌感が魅力ではないだろうか。そして此の曲は、オーボエをはずし、フルートを入れた編成、ホルンを4本使った点が目を引く。レントラー調のメニュエットもおもしろい。

浮き浮きした気分の時に聴いてください。

それでは、前項のチェンバロつながりで、ピノックの演奏で。

mozart_18_k.130 (クリック)

2008年3月31日月曜日

チェンバロ


今日は、フランツ・ヨゼフ・ハイドンの誕生日らしい。

春にふさわしい「 チェンバロ協奏曲第1番ニ長調」を聴く。いとおかし。

_harpsichord_concerto_hob.XVIII‐11(クリック)

2008年3月22日土曜日

ファンファーレ ~モーツァルトを語る 第46弾

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第46弾は、「交響曲第30番 ニ長調 K202」だ。

K183、K201という「珠玉のシンフォニー」の後だけに、常に低い評価を受けがちな交響曲だが、私は出だしのファンファーレとエンディングには魅了されずにはいられない。ファンファーレの華やかさは、ニ長調だけあっていつまでも耳に残る。まさにニ長調のなせる技そのもの。
そして第4楽章エンディング直前110小節目のパウゼ。降参ものです。また第1楽章のつなぎの102~110小節の第1ヴァイオリン(4分9秒あたり)がたまらなくいい。(モーツァルトの何気なく登場するこういうところにいつもヤラレテシマウ自分がいる)
そして第2楽章の弦楽器だけのセレナード風のアンダンティーノは、モーツァルトらしさを十分に感じさせてくれます。第2ヴァイオリンのカノン風の味付けがそうさせているのでしょうか。20分かからない短いシンフォニーです。

とにかく聴いてみてください。
mozart_30_k.202 ←(クリック)

2008年3月16日日曜日

異色の・・・K466 ~ モーツァルトを語る 第45弾

Mozart_sessions 第45弾は、「ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K466 第1楽章」だ。
K466は既に第2楽章紹介の際、第4弾で記載している。
コメントはそちらをご覧ください。




今日は、ボビー・マクフェーレン&チック・コリアのMozart Sessionsから、第1楽章をお聴きください。

mozart_20_k.466 - I. Allegro ←(クリック)

2008年3月12日水曜日

優しさにあふれて ~モーツァルトを語る 第44弾


第44弾は、4曲のホルン協奏曲から、「ホルン協奏曲第4番 変ホ長調 K.495」の第2楽章をお届けしたい。

正式には、ロイトゲープのためのヴァルトホルン協奏曲といったほうが良いだろう。
4番となっているが、2番目に作曲されたものだ。(2-4-3-1の順)。楽譜を何色ものインクを使って総天然色で書き上げるという、いたずらをしたことは有名だ。
この第2楽章は、優しさにあふれている。目を閉じて聴くと、目の前にゆっくりと朝焼けの暖かな光がひろがります。

それでは聴いてください。mozart_4_k.495 2 ← (クリック)

2008年3月9日日曜日

もう春~モーツァルトを語る 第43弾

Nanohanamitubati

すでに春を迎えている宮崎からお送りする第43弾は「ヴァイオリンと管弦楽のためのロンド 変ロ長調 K.269」。

初春にはぴったりの曲ではないでしょうか。軽やかなバイオリンのソロが最高でウキウキさせてくれます。

それでは聴いてください。→ mozart_k.269 (クリック)

2008年2月10日日曜日

この季節

025今年も風邪ひきの季節がやってきた。毎年この時期にだけ必ずといっていいほど風邪をひく。去年もブログに同じ事を書いている。
題名は「風邪の日はバロック?」。今年の風邪は木曜日から始まり、金曜日は最悪。でも仕事で同期が東京から来ていたので、夜中の1時半まで飲んでいた。その上土曜はGOLF。しかし意外にも体の力も抜けいいショットも打てていた(SCORE=91)。やっと今日は午後から回復基調。掃除・洗濯を済ませ気分も爽快。そして夜は、コーヒーを飲みながらバロックといきたい。 写真は、自慢のコーヒーブレイクセットだ。左のコーヒーカップは100円ショップで購入。ミルは、もう何年も使っている一品。豆は、マックスバリューで買ったやつ。

そして今年の音楽は、バッハ 「無伴奏チェロ組曲第2番ニ短調BWV1008」。

それでは、ヨーヨーマーで聴いてください。Bach_2bwv1008_yoyo_ma (クリック)

2008年2月7日木曜日

チェロが主役? ~ モーツァルトを語る 第42弾

第42弾は「弦楽四重奏曲 第22番 変ロ長調 K.589」。
プロシア王セットの2番目の曲です。弦楽四重奏曲の最後の3曲は、プロイセン国王、フリードリヒからの依頼で作曲されたために「プロイセン四重奏曲」とよばれています。依頼主であるフリードリヒは素人としては卓越したチェロ奏者であったために、この作品にはその様な王の腕前が存分に発揮できるようにチェロがまるで独奏楽器であるかのように活躍します。

第1楽章は第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの3度の平行の第1主題で優雅に始まります。第2主題は、チェロの高音域が奏し、この時、ヴィオラどころかヴァイオリンまでチェロより低い音域に。
大好きな第2楽章は変ホ長調のラルゲットで、やはり最初からチェロが高音域で唱い始めます。とにかく美しいメロディーです。
第3楽章は変ロ長調のメヌエットですが、変ホ長調で書かれたトリオは二重構造。第4楽章は8分の6拍子の闊達なフィナーレです。

それでは、第2楽章を聴いてください。

演奏は、 Alban Berg Quartetです。
mozart_22_k.589 - 2(クリック)

2008年1月28日月曜日

シューベルト 弦楽三重奏曲

今日は、昼寝をしてしまったので、今頃目がさえている。
目が冴えついでにコーヒーをいっぱい
。「シューベルト 弦楽三重奏曲第2番 DV581」を聴きながら夜を過ごす。
演奏はグリュミオートリオ。モーツァルトを尊敬していたシューベルトだけあって、時より鮮烈なシューベルト独特の暗さは覗かせるものの、どことなくモーツァルト風で好きな曲だ。第三楽章の主題などは、まさにアマデウス。そして、その向こうのハイドンも覗かせる。それにしてもこの曲は、やはり夜が似合う。

それでは、schubert_2_dv581 (クリック)

2008年1月26日土曜日

疲れを癒す ~モーツァルトを語る 第41弾

今週は、仕事や飲み会などでかなりお疲れモード。にもかかわらず今日もゴルフ。そんな疲れを癒してくれる曲を聴きたい。
第41弾は、「ヴァイオリン・ソナタ第30番 ニ長調 K306」の中から第二楽章 アンダンテ・カンタービレ。
6曲のマンハイムソナタ (K301~306)と呼ばれる作品の最後を飾るものだ。大好きなK304はすでに紹介した。K304同様にパリに移動してから完成した曲だ。軽やかにピアノが跳ねる第一楽章と打って変わって、第二楽章はまさに子守唄のような囁きをもつ。

それでは聴いてください。

それでは、サッカー(日本代表 チリ戦)が始まるまで、私はおやすみ。

k.306 - 2 (クリック)

2008年1月6日日曜日

隠れト短調 ~モーツァルトを語る 第40弾

第40弾は「ヴァイオリンソナタ第35番 ト長調 K379」。
「これを書いているのは夜の11時ですが、今日ぼくたちは、発表会を催しました。そこでぼくの曲が三曲演奏されました。もちろん新作です。ブルネッティのための協奏曲に属するロンドと、(ぼくがピアノを弾く)ヴァイオリン伴奏つきのソナタ、--これは昨夜11時から12時までに作曲したのですが、一応仕上げてしまうために、ブルネッティのための伴奏の部分だけを書いて、自分のパートは頭に入れておきました。」 柴田治三郎編訳「モーツァルトの手紙(上)」岩波文庫 p.243より
第一楽章はアレグロの前に長いアダージョをもつ珍しい作品です。このアダージョは、始め疲れをいっぺんに癒してくれる。優しく眠りにつかせてくれる子守唄のようなのだ。でも34小節目から何故か少し胸が痛む。悲しみへ向かう胸騒ぎだろうか。そう これこそアレグロへの布石。そして、ここから疾走するアレグロが始まる。もちろん調性は、ト短調。隠れていた調性は私の胸を突如として貫く。第二楽章は、変奏曲。こちらも、テーマのアンダンティーノ・カンタービレは一度聴くと忘れられないメロディー。そして変奏曲はV4とピチカートの入るV5がお気に入りだ。
それでは、お聴きください。
mozart_35_k.379-1. Pires. Dumay (クリック)
mozart_35_k.379-2. Pires. Dumay (クリック)

2007年12月31日月曜日

ほめたたえよ ~ モーツァルトを語る 第39弾

Photo 第39弾は、「ヴェスペレ「証聖者の盛儀晩課」 Vesperae Solennes de Confessore ハ長調」から第4曲・第5曲をお届けする。

ヴェスペレとは、カトリック教会で信徒が集うミサの他に、聖職者が行なう1日8回の聖務日課の内、日没時に行われる祈り(晩課)のことで、宗教音楽の歴史上ミサに次ぐものだ。「ヴェスペレ」の歌詞はラテン語だが,ミサ通常文ではなく,旧約聖書からのいくつかの詩篇(psalms)に加え,最後に新約「ルカ福音書」からの聖母マリアによる賛歌「マニフィカト」に作曲するという形式が決まっていた。

以下がその6曲である。

第1曲 ディクシト。(主は言われる) ハ長調 
第2曲 コンフィテボル。(主をほめまつる) 変ホ長調
第3曲 ベアートゥス・ヴィル。(幸いなるかな ) ト長調
第4曲 ラウダーテ・プエリ。(ほめたたえよ) ニ短調
第5曲 ラウダーテ・ドミヌム。(主をほめたたえよ) ヘ長調
第6曲 マニフィカト。(吾が魂は主をあがめ) ハ長調 

全ての章は、次の歌詞で終わる。
Gloria Patri, et Filio, et Spiritui Sancto.   
父と子と聖霊に栄光あれ。
Sicut erat in principio, et nunc, et semper,   
始めにありしごとく,いまも いつも,
et saecula saeculorum. Amen. 
世々限りなく。アーメン。

さて第4曲の減七度歩行の主題にもとづくフーガは、聴くものを虜にする。そしてK387の第4楽章で見せたポリフォニーとホモフォニーの結合はここにも見られる。第5曲のソプラノソロは、上質のアリアのようだ。また合唱のメロディーはこの上なき優しさに包まれており、最後のAmenはまさに天上の音楽と感じるのは私だけだろうか。
アルフレッド・アインシュタイン「モーツァルトのこのような楽曲を知らない者は、モーツァルトを知る者とは言えない。」

それでは聴いて下さい。

mozart_k.339 4. Laudate Pueri.mp3 (クリック)
mozart_k.339 5. Laudate Dominum.mp3 (クリック)

2007年12月30日日曜日

Mozart_ 46 Symphonies

年末で、昨日自宅へ。今年は、暦の関係で6日間も正月休みがある。ラッキー。
今日は当然の大掃除。合間に久しぶりにitunesを開いて、暫く見ているといい物を発見!!

ベルリンフィル・カール・ベーム /Mozart 46Symphonies」

なんと丸ごとダウンロード1,500円。もちろん早速、購入。非常に得した気分。

46編は、1番・4番~36番・38番~47番・55番・旧ランバッハ+新ランバッハ(レオポルド作)。
レビューによると昔は、32、000円もしていたらしい。

2007年12月22日土曜日

空に舞う蝶 ~ モーツァルトを語る 第38弾

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第38弾は、「フルート四重奏曲第1番 ニ長調 K285」。
以前にも何度か書いたが、フルートはモーツァルトが嫌いで、我慢のならない楽器だったそうだ。
でも本当だろうか。モーツァルトのフルートの曲はどれもすばらしいのだ。このフルート四重奏曲、フルート協奏曲K314、フルートとハープのための協奏曲K299、魔笛での主役級の使い方などなど。とてもいやいやで作り上げたなんて思えない。

さてK285だが、優しく頬をなでる風のように爽やかなアレグロの出だしに、思わず空を見上げたくなるのは私だけだろうか。喜びを素直に表現したくなるメロディー。でもモーツァルトは、喜びはいつまでも続かないと教える。短調への移行、でもまた長調へ。喜びと切なさで揺れ動く心を表わしたような展開。第二楽章、ロ短調のアダージョは、えもいえぬ美しさだ。アンリ・ゲオンは「蝶が夢想している。それはあまりにも高く飛び舞うので、紺碧の空に溶けてしまう。」と書いているが、聴いていてその映像が浮かんできそうだ。ピチカートに支えられ{紙で作られた蝶}が空へ消えてゆく。これはフルートでしかなしえない映像だと思う。

それでは、聴いてください。
1allegro_quartet_k.285, in D (クリック)
2_adagio_quartet_k.285, in D (クリック)

2007年12月5日水曜日

早い帰宅

今日は珍しく早い帰宅。音楽三昧でゆったりと過ごしている。
先ずは、シューベルトの弦楽五重奏曲、弦楽三重奏曲。
今は、ショスタコービッチのチェロ・ソナタ。
そしてエレジー。
宮崎も昨日から流石に寒くなってきた。山の方では、霧氷ができたらしい。でもまだコートは着ていない。日曜のゴルフ、午後は半袖でよかったくらいだ。でも明日あたりコートを出してみるか。

それでは、ショスタコービッチのElegy for Tow Violins, Viola and Celloをお聴きください。

elegy_for_tow_violins_viola_and_cello (クリック)

2007年12月2日日曜日

心模様 ~ モーツァルトを語る 第37弾

第37弾は、「ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K491」を選んだ。
24番は、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンと、2管編成の近代オーケストラの 木管楽器を勢ぞろいさせた唯一の協奏曲である。
また20番とこの24番だけが、27曲あるピアノコンチェルトでは短調である。第一楽章の半階音のユニゾンから早くも聴き手の心を不安にさせる。減七度の跳躍音程は我々を深い闇の淵に連れて行く。そして、ピアノが鳴る。なんと悲しい音であろう。この悲しみはいつまで引きずるのだろうか。絶望への坂道を何度も降りてゆく。第2主題の長調を迎えてもわずかな光しか見出せない。見せ掛けの明るさ。そんな慰めなき長調の中、フルートがまた我々を闇に連れ戻す。そこには蠢くピアノのアルペジオ。そしてクライマックスのカデンツァ。暗闇の中で魂だけが揺さぶられてゆく。生への不安・恐怖・あきらめ。生きる答えを見出せないまま終末を迎える。
第二楽章は、優しい朝の目覚めのようなメロディーから始まる。平行調の変ホ長調だ。そこには優しい光がある。しかし、フルートとオーボエとファゴットが登場すると再びハ短調へ戻り、まだ心から安らげないことを知る。でも光のほうへ少しずつでも歩いてゆきたい。ピアノがすこしづつそう囁く。そして木管楽器がすべて登場した時に始めて闇はすべて消え去る。
第三楽章は再びハ短調。しかしそこには決然とした心が溢れ出る。第一楽章の闇の中での心の迷いを消し去る意志がそこには聴こえてくる。確信を告げる変イ長調のクラリネットの登場。しかしピアノは、まだ迷いを拭いきれない。しかし伸びやかな旋律を木管達が奏でた時に強く生きてゆこうとするは意志は明確になる。でも今から続く生は決して平坦な道ではない。そういってこの曲は終る。すさまじい心の葛藤と叫びを感じずにはおれない。


それでは聴いてください。内田光子でおおくりします。

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2007年11月17日土曜日

ヴァイオリンとヴィオラ ~ モーツァルトを語る 第36弾

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第36弾は、「弦楽五重奏曲第3番ハ長調K515」。
かの第4番K516を登場させたのが第2弾(2006年10月19日)。随分と遅くなってしまった。
並べて掲載するべきだった。なにせこの二曲は一対のような捉え方をよくされるからである。

第一楽章のアレグロは楽しい。内声部が8分音符を刻む中、チェロが重い足取りで音階を駆け上がり、第一ヴァイオリンが優しく手を差し伸べゆく第一主題。なんと4オクターブを駆使。展開部は、ハ長調とは思えない音の色彩。憂いのメロディー。感服!!
そして第二楽章アンダンテは限りなく美しい。今日のような秋の穏やかな日にグッとマッチした曲です。
第一ヴィオラが第一ヴァイオリンとが絡み合うように旋律を奏で、まるで二重協奏曲のようです。
ヴィオラをこよなく愛したアマデウスならではの作品ではないでしょうか。ヴィオラ奏者にはたまらない曲でしょう。

それでは、第二楽章をお楽しみください。mozart_03_k.515 - II_Andante(クリック)

2007年11月4日日曜日

映画「魔笛」


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本日、宮崎ピカデリーにて、ケネス・ブラナー監督作品 映画「魔笛」を見てきた。
映画館は、わずか50席しかない小さな所。お客さんは、私ともう一組のご夫婦の3名だけ。
当然のように序曲から始まる。オペラを映画にするのは難しいと思うのだが、親しめる作品に仕上がっていた。とにかく配役がシャレている。すべてオペラ歌手というもの。なかでもザラストロ役のルネ・パーペは知る人ぞ知るバス歌手。 小シネマながら、魔笛の美しいアリアを満喫できた。
パミーナの「なんという美しい絵姿」や「ああ 私にはわかる」←アマデウス 宿命の調性 ト短調の嘆きのアリア。ザラストロの「この聖なる殿堂では」などなど。良い休日を過ごしました。帰りに、良品計画にて、秋・冬用の敷布団シーツ、枕カバーを購入。ユッタリの一日でした。