2023年12月15日金曜日

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲_コーガン

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲ニ長調OP.61を聴く。(カデンツァ:ヨアヒム)コーガン;シルヴェストリ、 パリ音楽院管弦楽団<1959年録音>。コーガンの冴えわたった音色にただただ聴き惚れる。


 

2023年12月9日土曜日

ムソルグスキー「展覧会の絵」_オーマンディ

 ムソルグスキー「展覧会の絵」、ショルティ;シカゴ交響楽団<1980年録音>を聴こうか。スーパープレミアムブラスセッションに誰しも異論はないはず。冒頭のハーゼスのトランペット「参りました。」ビドロのジェイコブスのチューバ、「惚れてまうやろう!」



ブラームス ドイツレクイエム 41

 ドイツ・レクイエムを聴く 41

またまた、大学の同級生H君よりの戴き物。最近は円盤組合や塔やニッパーに行くこともなく戴き物が多い。
ピアノ4手によるドイツ・レクイエム。フィリップ・モルによる編曲版、【演奏】フィリップ・メイヤーズ(P)フィリップ・モル(P)マーリス・ペーターゼン(S)コンラッド・ジャーノット(Br)
ベルリン放送合唱団
サイモン・ハルジー(合唱指揮)【録音:2009年11月11-13日】
ドイツ・レクイエムはブラームス自身の手による4手のピアノによる編曲された楽譜が残っているが、声楽パートも無く、ピアノのみで演奏するためのものだ。そのため、録音する場合は総じて編曲が行われるが、当盤もアメリカのピアニスト:フィリップ・モルによる編曲である。1曲、比較的優雅なテンポでスタートし、コーラスは極めて透明感のある歌いだしで変に重さを感じない。ピアノ版の良き面であろうか。さすがにベルリン放送合唱団は淀みなくパレストリーナ風の対位法をこなす。2曲、変ト長調に転じてからのコーラスの美しさと柔らかさは聴き物。ピアノの編曲も面白い。2曲の醍醐味「Aber des Herrn Wort」のテノールも気張りなくきっちり決まっている。ソプラノの余韻も美しい。3曲、ジャーノットは、伸びのあるモノローグを聴かせてくれる。後半部の壮麗なフーガは、あくまでも美しく柔らかくがモットーのようだ。5曲、ソプラノのペターゼンは、まろやかな好きな声だ。テンポは少し速め。6曲、ピアノ版では、やはりどうしても劇的さが不足するのは致し方なしか。中間部の勝手に七色のハーモニーと呼んでいる部分のテンポとゆらぎには不満が残る。大フーガのテンポは個人的にはもう少し遅くして欲しかった。7曲、この出だしは弦楽群の美しい調べがないとなぁ、ピアノ版を聴くと、どうしてもそう思うのであります。ベルリン放送合唱団は、さすがでした。



2023年11月18日土曜日

モーツァルト 交響曲第40盤_ペーター・マーク

 モーツァルト 交響曲第40番ト短調 K.550、ペーター・マーク、パドヴァ・エ・デル・ヴェネトー管弦楽団(1996年録音)を聴く。フルトヴェングラーに師事し、若くしてワルターを継ぐモーツァルト指揮者として出発するも、商業主義に嫌気が差し隠遁しギリシャ修道院へ入ったり、禅の修行をしたり。そんな身でありながら、復帰し悠然と好きな音楽をしたマークの晩年の録音。41番は評判だが、この40番はさほどでもないのだが私は好きだ。冒頭は楽譜通り速いテンポでありながら、見事に表情をつけ強弱を利かす。それによって彫りの深い味わいが生まれ、ホルンの力強さが立体感を与える。モーツァルトを愛するマークならではの、内声部の聴かせ方もなるほどと
思わせる。弦楽群は、時には繊細に、時には雄弁に歌う。

2023年11月11日土曜日

モーツァルト 交響曲41番「ジュピター」_カイルベルト

 モーツァルト 交響曲第41番 ハ長調 K. 551 『ジュピター』 、カイルベルト(指揮)バンベルク交響楽団(1959年録音)を聴く。そのためのパーカーも用意したぞ!!

余談だが、TELDECの録音は優秀だ。私のチンケな音響システムでもしっかり鳴ってくれて解像度も高い。
カイルベルトは、後期交響曲をすべて録音しているが、いずれも骨太でウィーンの香りのしない他と一線を画するがっしりした演奏だ。特にこの41番。考えてみれば、ジュピターほど男性的な交響曲はないのだから、この正攻法のカイルベルトの音楽がしっくり来るのも頷ける。






モーツァルト レクイエム_ケンペ

 なんとなく久しぶりにモツレクを聴きたくなる。ルドルフ・ケンペ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 聖ヘトヴィク大聖堂合唱団 (S)エリーザベト・グリュンマー (A)マルガ・ヘフゲン (T)ヘルムート・クレープス (Bs)ゴットロープ・フリック (1955年MONO録音)。カラヤンに遡ること6年前の録音だ。フルトヴェングラーの録音が残っていないので(演奏はしたらしい)、BPO戦後初の録音とも言えよう。ゆっくりとしたテンポのケンペのモツレクは、その古びたエリーザベト・グリュンマー の発声法も相まって、フルヴェン時代の影響が色濃く残るベルリン・フィルの漆黒の響きを味あわせてくれる。聖ヘドヴィッヒ合唱団のしっかりとした歌唱は、インテンポで進むケンペの棒にマッチし、極上のフーガを奏でる。ゴットロープ・フリックの声は、柔らかみのあるバス、ヘルムート・クレープスは、若々しい歌声。サンクトゥス、ベネディクトス、アニュス・デイと、これまでと違う速めのテンポにしたのは、ジェスマイヤーによるものと区別するためかは分からない。いずれにしても、ベルリン・フィルの貴重な録音であることに疑いはない。



2023年10月9日月曜日

ブラームス 交響曲第4番_ベイヌム

 ブラームス 交響曲第4番ホ短調OP.98 ベイヌム:アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(1958年:録音)。ジャケットには、ロイヤルと書かれているが、これは素人!ベイヌム時代はアムステルダム、ロイヤルが冠されるのは1988年。以上 余談。写真3<コンサートホール:コンセルトヘボウ>写真2<4番が書かれたオーストリア:ミュルツツーシュラーク(ウィーンの南西85km)>。第1楽章、早めのテンポで、幽愁感はみじんもなく、キビキビと進んでいく。ただ往時のヘボウ管の古色なシルキーな弦楽群とセピアをまとった木管群のふくよかな響きに、底知れぬ哀愁を感じ取れる。第2主題のコントラバスの濃厚さも印象的だ。2楽章アンダンテは、第2主題のチェロの泣かせるほどソフトな表現、第2主題再現部の弦楽八声部の柔らかさ、GOODきます。第3楽章、打って変わって男性的な響き。終楽章への見えないブラフをうまく表現している。終楽章、日悪的速いテンポ、霧に包まれるような弦楽群の響きの中から突如現れる、息の長いフルートのソロの美しさ。奏者はフーベルト・バルワーザー。古典的でありながらロマンティックに仕上げるベイヌムの強弱や静動の構成力。オーケストラの持つ音色がマッチした良き香りの名演です








2023年9月2日土曜日

ドビューシー ピアノ名曲集_モニカ・アース

ドビュッシー:ピアノ名曲集、モニカ・アース(P)1970.1971。
9月に入ってもまだまだ真夏日は続く。こちらもただただ癒し。
モニカ・アースは、パリ音楽院首席で生粋のパリジェンヌ。硬軟使い分ける繊細な粒立ちタッチ。音の余韻に音楽を感じられるドビュシーにはもってこいのピアニスト。ごっつあんです。

2023年8月30日水曜日

ベートヴェン ピアノ協奏曲第3番_タッキーノ

 ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37を聴く。

ガブリエル・タッキーノ;クリュイタンス、ベルリンフィル(1962年録音:イエス・キリスト教会)にて。ともにフランス系によるベートーヴェン。(クリュイタンスはフランス系ベルギー人)タッキーノはよく知らないが、プーランクのお弟子さんらしい。クリュイタンスは、フルトヴェングラーの味が染みついたベートヴェンの録音を避けたカラヤンからベルリンフイル初のベートーヴェン交響曲全集を勝ち取った兵<つわもの>。演奏は、This is イン・テンポ。3番のもつベートヴェンの暗さを全く感じさせない美しい演奏。これほど美しい3番は他に聴かない。タッキーノのタッチは、力強さも柔らかさもどちらも兼ね備え、まさに小細工なしの正統派。クリュイタンスのサポートに支えられ、まさに隠れた名盤でした。



2023年8月26日土曜日

ブラームス ピアノ協奏曲第1番_ワイセンベルク

 ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調OP.15を聴く。カラヤンのお気に入りであったがゆえに、持ち味が十分に発揮されているとは言い難かった不遇のピアニスト。そんなワイセンベルクが、1972年にジュリーニ:ロンドン交響楽団と組んでの録音。皮肉にもカラヤンがたぶん演奏も録音もしなかった、この曲。速度表記のない第1楽章だけにジュリーニにはぴったり。もちろん冒頭からジュリーニの男気炸裂。いつもながらのゆったりテンポ、風神雷神のような豪快なティンパニー!!ワイセンベルクも気合十分。スマートさをかなぐり捨てて男気と男気の勝負!でも1音1音の美しさはさすがだ。展開部、ワイセンベルクの打鍵に刺激されジュリーニが吠えてるぞ。圧巻の嵐の第1楽章だ!!第2楽章、低弦部の重厚さの中、ワイセンベルクのリリックな音色は、やさしく少女の髪をなでるかのようだ。中間部の強奏ではクリアの音で気持ちの高まりを思わせる。終楽章、出だしのバロック風のピアノのはワイセンベルクの十八番!ラストへの怒涛の競演も凄味も聴きどころ。ロマンチシズムたっぷりの名演!しかし録音悪し( ノД`)シクシク…名盤ではなし!!



2023年8月12日土曜日

R・コルサコフ シェラザード_オーマンディ

 R・コルサコフ 交響組曲「シェエラザード」、オーマンディ:フィラデルフィア管、(V)アンシェル・ブルシロウ(1962年録音)で聴く。

煌めく金管群の巧さ。柔らかな弦楽群の音色。まさに往時のフィラデルフィア管にまさにぴったりの曲。ブルシロウのヴァイオリンの響きはある時はチャーミングに、ある時は野性味あふれる使い分けが良き。トランペットのギルバート・ジョンソンのトリルも聴きもの。第3曲は、白眉だ。弦楽群は、変に甘くなく、それでいてよく歌う。ヴァイオリンソロからオーボエ・ホルンとつなぎ、ハープのアルペジオを経ての月明かりの夜のような終結。ここが好きです。4曲、メリハリのある金管群、キレのあるパーカッション。終盤手前の疾走感。60年代のフィラデルフィア管は本当に凄味があります。名演とさせていただきます。



シューベルト 交響曲第8(9)番「グレイト」_ケンペ

 シューベルト 交響曲第8(9)番ハ長調 D.944「グレイト」、ケンペ;ミュンヘンフィル(1968年録音:ミュンヘン、ビュルガーブロイケラー)を聴く。

冒頭のホルンの毅然とした音がこの演奏の方針を示す。そして馥郁たる香り漂うオーケストラの響き、良く歌う弦セクション。当時のコンマスは、クルト・グントナーだ。奥行き感と臨場感を感じさせるた両翼配置の効果。推進力を秘めているが、変なアッチェレランドなどせず、インテンポで男気の終結部を奏す。第2楽章は、明快なアクセントでやや早めのテンポで展開。美しく気品あるオーボエ。再現部のアクセントとレガートの対比、劇的な静寂も素晴らしい。3楽章、主部の弦楽群の迫力、トリオでの木管群の鄙びた香りがまたいい。軽く揺れを生み出すケンペの絶妙な棒も魅力だ。白眉は終楽章、早めのテンポでこれでもかと驀進し、まさに息をもつかせないオーケストラ。突進力を持ちながら、弦楽群の刻みに一切の乱れも見せない確かさ。冗長で退屈などと言わせないケンペの見事な統率。終結部も強烈な推進力とパワーを持ちながら、インテンポを貫き通す愚直さ。統率された豪放!まさに名演!!です。


2023年8月6日日曜日

ドヴォルザーク 交響曲第8番_ドラティ

 相変わらず暑い日が続きます。こんな日は爽快な曲でも聴きたい。ドヴォルザーク 交響曲第8番ト長調OP.88 ドラティ、ロンドン交響楽団(マーキュリー盤:1959年録音)を聴こう。

第1楽章序奏は、ゆったりとしたテンポで始まり、フルートのさわやかな音色とともにダイナミックかつ雄渾な第1主題。マーキュリーのシャープな音にずばりマッチ。序奏と第1主題の何気ない対比で曲に吸い込まれてゆく。コーダも思い切りの良さもドラティならではの男気を発揮、素晴らしい。第2楽章は、中間部が好きだ、フルートとオーボエのあとに登場するヴァイオリンソロ。その後のトランペットの高らかな響き。白眉は短い第3楽章か。ドラティは、高速のテンポで小粋に進んでいく。哀愁のト短調と呼ぶべき出だしのワルツはメロディテーラーのドヴォルザークらしい美しさ。中間部のボヘミア風味の哀愁感もたまりません。コーダは、2/4拍子だが、実質は3/2拍子。この曲の主役ともいうべきトランペットがきちんと最後を締めくくる。終楽章、爽快なトランペットのファンファーレとともに序奏が始まり、チェロが主題をゆったりと奏でる。トルコ風の陽気なメロディが入り、半音下げの転調の遊びをまじえ、フィナーレへ。ここで、チェロが変奏曲を滔滔と歌うのも面白い。コーダの急速展開はドラティのまたまた男気が登場。直前のブレーキもこうくるかぁ!やはりドラティの切れ味はそそられます。






2023年7月30日日曜日

ブルックナー 交響曲第7番_ブロムシュテット

 おなじみの大学時代の友人H君、何を血迷ったか、さほど好きでもないと言い張るブルックナーのブロムシュテットの全集を購入。ひょっとして「はまって」来てるのかもしれない!!さっそくアップロードしていただき、当然7番から聴いてます。1980年録音の手兵ドレスデンものは所有済み。こちらは、ゲヴァントハウス管。ブロムシュテット、ゲヴァントハウス管は、サントリーホールで「グレイト」を聴いたことがある。この7番は、ゲヴァントハウス管弦楽団の桂冠指揮者に就任後、最初の演奏会における第7番です。(2006年:ゲヴァントハウス大ホール)。雄大で美しく滋味な響きのゲヴァントハウス管。木管群の旨さが際立つ。次は、6番かな。


2023年7月15日土曜日

ブラームス 交響曲第3番_クレンペラー

 





先週の水曜日、隣の席の先輩がコロナ陽性でダウン、木曜日、何となく体が痺れ少し熱っぽいと思って、体温を測ると37.6度、仕方なく検査を受けると、スバリ「陽性!」、しかし当日と金曜日、安静にして無事回復。本日、朝より完全復帰。

ブラームス 交響曲第3番ヘ長調op.90をクレンペラー:フィルハーモニー管弦楽団(1957年3/26-27,今は無きキングスウェール・ホール)にて聴く。歳を取ってくると、1.2番よりも3.4番の方がグッとくるのだ。

2023年6月25日日曜日

ブラームス 交響曲第2番_クーベリック

 正統派のブラームス交響曲第2番、聴きたくなる。クーベリック、バイエルン放送管弦楽団(1983年ライブ録音)2枚持ち。(1楽章提示部リピート有り)2番の弦楽群には、バイエルンのこの音色がとても心地よい。2楽章のチェロのコクのあるうねりはどうだろう。ホルンもブラームスらしい少し憂いのある響き。ティンパニーの決然さも忘れてならない。第3楽章、オーボエの軽やかさ。それに続く弦楽群の切れのある美しさ。終楽章のテンポもちょーど良い。管楽群は見事に統率されており、彫の深い音色。コーダも堂々たるテンポで慌てず騒がず歌いきるうまさ。名盤です。




2023年6月2日金曜日

ベルリオーズ 幻想交響曲_ミトロプーロス

 ベルリオーズ「幻想交響曲」、ミトロプーロス:ニューヨークフィル、1957年にて聴く。ゆっくりのテンポの中、オーケストラを十分に歌わせるミトロならではの大掴みの幻想。ドラマチックであり、木管群の美しさもありこの年代の音としても充分に聴ける。ラストの激しさも迫力も満点。鐘の音とピアノを組み合わせるといった効果もあり面白い。単なる激情性でなく、地底からこみあげる音のバランスも最高。これ名盤です。



2023年4月15日土曜日

フランク 交響曲ニ短調_パレー

 フランク 交響曲ニ短調 OP.48 ポール・パレー(C)、デトロイト交響楽団:1959年録音 で聴く。

この曲は、第1楽章をいかに耐え抜くかの勝負なのだ。画像3の主題(音階)の呪縛から逃れられない。これは、バッハの平均律クラヴィア曲第1巻 : Prelude & Fugue 第4番 嬰ハ短調 BWV.849で何度となく聴いた旋律だ。その時は、これほど暗鬱な音とは思わなかった。フランクはこの1楽章が敢然とニ長調の光の中に急転して終わらせているのもかかわらずだ。なんなんだよー!!小林秀雄は初めてこの曲を聴いたとき、気持ち悪くなって1楽章と2楽章の間で吐いたという。2楽章も気が抜けない。中間部でマズルカ風の明るい旋律がクラリネットに表れるとはいっても、全体の陰鬱さと虚ろさは変わらない。しかしそこに優美さが加わる。終楽章、おっ二長調だ。期待しよう。ところが、あの重苦しい音階とともに、すべての主題をふたたび聴かされる。しかし、どことなく壮麗。分厚い全合奏。ブルックナーを聴いているかのようなオルガンのような響き。どことなく華やぎがあるパレー、デトロイトの音がいい。コールアングレの音も新鮮だった。まあしかし、年に1回しかくらいしか聴かないかな。



2023年2月10日金曜日

エルガー エニグマ変奏曲_モントゥー

 日テレのドラマ「リバーサルオーケストラ」のBGMに触発され、久しぶりにエルガー:「エニグマ変奏曲」を聴く。(モントゥー:ロンドン交響楽団、1958年録音)。エニグマを十八番としていたモントゥーは何度も録音している中で62年ライブが頗る評判がいいのだが残念ながら未所有。



2022年11月8日火曜日

ドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104」_シュタルケル

 ドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104」、シュタルケル、ドラティ:ロンドン交響楽団(1962年録音)にて聴く。マーキュリー盤の名演。シュタルケル2度目の録音。有名なコダーイの無伴奏チェロソナタが1948年のディスク大賞 (Grand Prix du Disque) を獲得した年に、ドラティの招きでダラス交響楽団の首席チェロ奏者となったシュタルケル。ドラティとは長い付き合いか。その後フリッツ・ライナーに気に入られメトロポリタン歌劇場管弦楽団の首席チェリストに就任。1953年、ライナーがシカゴ交響楽団に移るのに伴って移籍し、ソリストになる1958年まで在籍した。オーケストラメンバーとしての音楽づくりがこの曲にも如実に現れている。ネットの評価には、チェロが前に出てこないとかこじんまりとか豪快さがないとか出ているが、シュタルケルの精緻さとハーモーニーへのこだわりが強く感じられる作品だ。

第1楽章ドラティの男気冒頭第1主題、第2主題バリー・タックウェルの愛情ある美しきホルンも聴きものだ。シュタルケの入りは、スローテンポで第1主題を朗々と。第2楽章、モントゥーに鍛えられた木管群と引き継がれたシュタルケルのチェロの哀愁感は、メロディーメーカーたるドヴォルザークの美しさをこれでもかと醸し出す。中間部では、またまた男気ドラティが顔をだしテンポを速めるがシュタルケルは端正さを失わない。第3楽章、白眉は、コンマスのヴァイオリンとの二重奏。そのハーモニーの美しさは格別。



2022年7月24日日曜日

メンデルスゾーン 交響曲第3番「スコットランド」_ドラティ

 ドラティといえば、私には同じくMercury盤の「1812年序曲」が最も印象的だが、このメンデルスゾーン 交響曲第3番イ短調 Op.56 『スコットランド』(ロンドン交響楽団;1956年録音)も男気ドラティの真骨頂!快速に進む主部の1楽章、たっぷりと情感を膨らませ、強弱や旋律線のニュアンスを細やかに謳いあげる3楽章。4楽章も、クライマックスの清々しさとスケール感を伴い堂々たるテンポで締め括ってくれる。ちなみに第2楽章のメロディが有名なスコットランド民謡的な「ヨナ抜き」の「ドレミソミレドレ」。「ヨナ抜き」好きな日本人にはたまらないかもしれない。



2022年7月16日土曜日

ベートーヴェン チェロソナタ全集_ヤニグロ・デムス

 ヴァンガードの名盤からヤニグロ、デムス 「ベートーヴェン チェロソナタ全集」を聴く。(1964年録音)。その品格ある演奏は、フルニエにもひけをとらない。しなやかで艶のある伸び、1音1音を大事に、決して気てらったりしない生真面目さ。若きデムス(当時35歳)のピアノも歌い過ぎず、終始品格の高い音楽に満ちている。カザルスに認められエコール・ノルマル音楽院の親友ディラン・アレクサニアンに推薦され師事した。アレクサニアンは、何を隠そうフルニエの師でもある。



2022年5月7日土曜日

モーツァルト ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲_セル

 モーツァルト ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364(K6. 320d)。セル、クリーブランド管弦楽団、(Vn):ラファエル・ドルイアン、(Va):エイブラハム・スカーニック<1963年録音>にて聴く。クリーブランド管のコンサートマスターと主席ヴァイオリニストだった2人を独奏に置き、息ぴったりの演奏。白眉の第2楽章、セルの出だしのテンポは極めてゆったり、独唱部分は、古めかしい録音もあってか、かえって幽玄的な雰囲気を醸し出す。2人の音のバランスの良さが際立つ。

音色も名だたるヴァイオリニストと決して引けを取らない。特に、スカーニックの技術はたいしたもんだ。3楽章は、少し早めのテンポのセル、クリーブランド管の一糸乱れぬアンサンブルは聴きごたえがあるなあ。

2022年3月12日土曜日

モーツァルト ピアノ三重奏曲集_ズスケ

 春の陽気に誘われて聴くは、モーツァルト ピアノ三重奏曲集(1-6)ズスケ(V)オルベルツ(P)プフェンダー(VC)【1988-89年:ドレスデン協会 録音】。ズスケが、旧東ドイツの面々、ズスケ四重奏団でチェロのパートを支えていたプフェンダー、無名ながらマニアにはハイドンのピアノソナタ全集で有名なモーツァルト・ヴァイオリンソナタ全集で共演しているオルベルツを従えての名盤。モーツアルトのピアノ三重奏曲6曲はすべて「長調」。どこまでも優しくそよ風のような軽やかで優雅な響き。

(ちなみに、モーツァルトには、もう1曲ピアノ三重奏協奏曲ニ短調KV.442がある。しかし未完でスタドラーが加筆している作品。こちらの名盤は、ボスコフスキー、リリークラウス、スコラス・ヒューブナー)


2022年2月5日土曜日

ブラームス 交響曲第2番_ビーチャム

今日の一曲は、久々のブラームス 交響曲第2番ニ長調OP.73。トーマス・ビーチャム、ロイヤルフィル。<録音1958,59年>。
AmazonPrimeで見つけました。噂にたがわぬ名演。冒頭から清々しい音質。特に木管群は秀逸。第2楽章のチェロの旋律は、情念っぽさがなく、あくまで淡々、ホルンと木管の掛け合いはこってりと。3楽章のオーボエの牧歌的な優しさは、この上ない。終楽章、冒頭トゥッティ後のアンサブルの乱れもなく、ロイヤルフィルとビーチャムの積年の手兵ぶりが見てとれる。コーダも変にアッチェランドせず堂々と駆け抜ける王道ぶり。久々に良き2番に巡り合えました。